洋野菜のズッキーニは今では日本でもすっかりお馴染になったので、どこのスーパーでも気軽に買えるようになりました。キュウリのような見た目ですがカボチャの仲間で、花もカボチャにそっくりです。初夏から秋にかけてのシーズンが旬なので、夏野菜を使った料理によく使われます。イタリアを中心とする地中海沿岸地域や南ヨーロッパ、トルコや北アフリカなどでは日常的に食べられているので、地中海料理やエスニックなレシピに使うと美味しさが引き立ちます。
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一番簡単なのはズッキーニのソテーです。フライパンにオリーブオイルを熱して、1cmくらいの厚さに輪切りにしたズッキーニを両面こんがりと焼いてから、塩とコショウで味をつければできあがりです。バジルやオレガノなどイタリアンハーブを散らすと香りがよくなって食欲が出ます。温かくても冷めても美味しいので作り置きをしてストックしておくのもおすすめです。ソテーしてから密封容器に入れてワインビネガーを少々ふりかけて寝かせておくと、オシャレなイタリアンの前菜ができます。
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ズッキーニを縦に割って中身をくり抜いてからハンバーグの種を詰めてオーブンで焼くレシピも人気があり、ボリュームがあるのでメイン料理として使えます。詰めるのはひき肉とタマネギだけでもいいし、ミックスベジタブルなど野菜を増やしてカラフルにするのも素敵で子供が喜びます。オーブンで焼くとき上にトマトソースやピザ用チーズを乗せるとより一層イタリアンな味わいになり、ビールやワインのお供にもぴったりです。
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パプリカやナス、トマトと一緒にラタトゥイユを作るときもズッキーニが不可欠です。好みの夏野菜を一口大に切って軽くオリーブオイルで炒めてからトマトの水煮やトマトジュースとブイヨンで煮込むだけの簡単なレシピで、温かいうちに食べても冷たくしても楽しめます。肉料理や魚料理の付け合わせ、パスタソース、パンやクラッカーに乗せるソース、スープ代わりなどいろいろな料理に応用できて、作り置き保存も可能なのでたっぷり作ってバリエーションを楽しんでみましょう。ブイヨンではなくダシや味噌で煮込むと和風の味わいになるので、洋食が嫌いな人も喜んで食べてくれます。
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洋食だけではなく和食や中華にもよく合う野菜なので、醤油味の炒め物やあんかけ、煮びたしなどにも使えます。クセがないのでどんな調味料でも対応できて、カレーやシチューの具にしたり、コンソメスープや中華スープ、味噌汁、炒め物から天ぷらまであらゆるレシピが美味しくなります。きれいな緑色なので彩りをよくしたいときのアクセントにもなり、特に赤や黄色のパプリカ、トマトと一緒に使うと色と栄養のバランスが最高です。
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真夏に火を使わず調理をしたいときは、ズッキーニを生で食べる方法もあります。薄くスライスしてキュウリのような感覚でそのままサラダに混ぜたり、好みのドレッシングをかけて食べるとほのかに甘みがあって内部は柔らかく表面は歯ごたえがあり、独特の食感が楽しめます。緑色のほか、最近は黄色のズッキーニもあるので合わせて使うとカラフルで可愛くて、ホームパーティーにもおすすめです。
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和食が好きなら天ぷらや煮びたし、中華が好きなら炒め物、洋食派ならソテーやトマト煮込み、スープなど好みに合わせてあらゆるレシピに使えるズッキーニはビタミンやミネラル、食物繊維も豊富な万能の野菜です。クセがないので調味料の味を引き立ててくれることや、色がきれいで食卓を鮮やかに演出してくれることなどメリットがたくさんあって特に夏のメニューに使いやすいので、旬の時期にはいつでもストックしておくと毎日の献立作りのとき大活躍してくれます。