ダイエットや美容、健康など、日常的にヨガを行っている女性が増えています。けれども、毎月やってくる生理中に行ってもいいかというのは、大きな問題になります。生理中というのは、いつもより刺激を受けやすい時期です。生理痛がある女性は、痛みも感じていて、動くのもつらいでしょう。生理痛がない女性も、体の重い感じなど、いつもとは違う状態を感じているかもしれません。特に、生理開始から2~3日目までは出血量も多く、無理に動きたくないと感じる女性が多いです。
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生理中のヨガは、絶対に行ってはいけないというものではありません。痛みがつらく、動きたくないと感じる場合は、無理に動く必要はありませんし、スクールに通っている場合はレッスンをお休みしても構いません。けれども、ヨガのポーズの中にはリラックスを目的として行うものがあります。無理をしない範囲であれば、自分の体と相談して行うことは可能です。
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しかし、中には生理中には避けた方がいいヨガもあります。逆転のポーズと言われるヨガは、その代表的な例です。逆転というのは、逆立ちのように、頭が下半身よりも下の状態になっているものです。生理というのは、妊娠にそなえて準備された子宮内膜が血液と一緒に体外に排出されることです。逆転のポーズをしてしまうと、本来であれば排出されるものが、体内に戻ってしまい、自然な流れとは異なってしまいます。ヨガでは、頭と下腹部にはつながりがあると考えられています。頭を下にする逆転のポーズは、下腹部にも刺激を与えることになります。生理中でなければ、新鮮な血液が頭に行くためのいいポーズなのですが、生理中は避けた方がいいでしょう。
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また、体をねじるポーズも避けた方がいいでしょう。ねじることで子宮に強い刺激が入ってしまい、負荷がかかってしまうためです。浅めにツイストしたり、そのポーズはお休みするなど、自分の体の状態に合わせることが大切です。骨盤の筋肉を強く締める動きもよくありません。
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生理中にヨガを行うことで、痛みを軽減したり、気分が明るくなるという効果もあります。横たわってゆっくりとリラックスできるポーズであれば、積極的に行って構いません。生理中のヨガは、つらいポーズを我慢して行うというよりは、体をリラックスさせることに重点をおきます。生理といっても、症状はひとりひとり異なります。生理中だからヨガができないとマイナスにとらえてしまっては、精神的にイライラする原因を作ってしまいます。生理を軽くするためのポーズを知っていると、その動きだけでもやってみようかというプラスの効果がでるでしょう。
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ただ、このポーズは生理中にやるべき、というような画一的な思い込みではなく、自分の体の状態に合わせて選択するという柔軟性が必要になります。同じ人でも、月によって生理の状態は変わってくるでしょう。その時々の状態に合わせて、自分の体を理解して、大切につきあっていくといいでしょう。ヨガには、身体的な効果に加えて、精神的な効果があることが分かっています。自分の体が求めている動きを取り入れて、少しでも快適に生理の期間を過ごせるようになるといいでしょう。
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気を付けることとしては、急に起き上がったりすると貧血のような状態になってしまいます。頭がクラクラしてしまったら、インストラクターの指示に従いましょう。自宅で行っているときは、無理に身体を起き上がらせる動きは避けて、頭が最後に起き上がるように、できるだけゆっくりとした動きをしましょう。こうすることで、生理中も安全にヨガを楽しむことができます。日頃から貧血になりやすいという人は、特に気を付けて動くようにしましょう。