れいわ新選組の山本太郎代表(44)は1日夜、東京・JR新宿駅前で「街頭会見」を行いました。
日本政府が2日、輸出の優遇措置を適用する「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定したと発表したことについて、山本代表は韓国を敵視する感情論ではなく、韓国への輸出総額である約6兆円を国益として維持していくべきだと主張し、「大人の対応」で従来通りの関係を継続することを訴えました。
1日に新宿駅西口で行われた、れいわ新選組代表・山本太郎氏の街頭記者会見には、大勢の人が詰めかけました。
聴衆から寄せられた質問の中には、日韓関係に関するものも複数あり、街頭記者会見で山本代表は聴衆から、
「日本が輸出の規制をするやり方は弱い者いじめで、恨みしか買わないと思う。どう思いますか」と質問されると、例え話を織り交ぜて以下のように状況を説明。
「近隣諸国に良い思いを持っていない方がいることはわかります。けれども、国の場所は動かせないんですよ。(中略)だとするなら、うまくやっていくしか無いんですよ。舐められてたまるか、ぶっ潰してやれみたいな、小学校高学年みたいな考え方はやめましょうってことなんです。誰も得しない」
と危機感を募らせつつも、穏便な解決を求めました。
それ以前に、この流れの背景について
「内政の行き詰まりをナショナリズムを使って隠そうとする政治」があると山本代表は指摘します。
さらに続けて、「『あの国はどうだ』ってナショナリズムをあおりながら、自分たちがやっている政治のまずさにベールをかけるってことですよ。言いたいことがあるのはお互い様。それを乗り越えるのが大人なんじゃないの?政治なんじゃないの?大人になろうぜってことなんですよ。日本はどっしりして、向こうが不当なことをした時は国際機関を通じて訴えていくしかない」と提言しました。
日本政府が韓国をホワイト国から除外したことに関しては、
「優遇措置の撤回で、禁輸措置ではない」としていますが、今回の対応による影響が両国間に大きく懸念されることは間違いないでしょう。
山本代表は「日本から韓国への輸出総額は約6兆円。この6兆円という利益がなくなっていいというのなら、好きなことを言ってください。でも、私はそのような(韓国への)感情より、6兆円という国益を大事にしたい」という考えを強く示しました。
山本代表の発言や主張を受け、ネット上の反応は・・・?
「大人の対応ではらちがあかなくて、実害が出てきたから今回の対応になっただけじゃないの?」
「議論は大切だと思います。山本太郎氏の考えも一考の価値はあるのでしょう。ただ、現政権がおそらくは昨年末のレーダー照射問題や募集工問題からの大韓民国の不誠実な対応と日本からの輸出品の見逃せない流通を見据えた上での外交判断であります。私は今回のホワイト国除外は論理的且つ日本の正義を貫く対応として支持します。」
「日本は軍事転用が可能な品目の輸出を管理しており、韓国は特別に通常品目と同じレベルで輸出してもいいという扱いにしていたが、3年間報告が上がって来ず、輸入品がどこに行ったのかも分からないと言い出したので、特別待遇から通常待遇に戻しましたってだけの話でしょ。見栄の張り合いではなく、日本が大人の判断を下した結果、韓国への特別待遇はできなくなったというだけで。」
今回の演説中、一部の聴衆からは「韓国死ねー!」という声が飛んだりする中でも、聴衆を冷静にさせようと必死になっていた山本代表。
最後は、仮に相手側が失礼な対応をしたとしても、「日本側はあくまでも紳士的に対処するというのが国際社会のルール。日本が成熟した国であるなら、そのような対応が必要」とも述べ、聴衆からは拍手も飛び交っていました。