65年の間に愛を分かち合い、一緒に生きてきた老夫婦は、「一緒に天国へ行きたい」という願いを持って、手を繋いだまま楽に目を閉じました。
イギリス日刊デイリーメールは最後のキスで別れをして、一緒に安楽死を選んだ老夫婦の話を伝えました。
写真:写真AC
オランダのディダム(Didam)に住むニック(Nic、91)とトリス・エルダーホスト(Trees Elderhorst、91)は65年前に、お互いに一目惚れして、結婚しました。
それ以後、夫婦は常に手を繋ぎながら散歩をしたりして、近所でもおしどり夫婦で有名でした。
歳月が流れてもニックとトリスの愛を変わりませんでした。
しかし、ニックは脳卒中で倒れてしまいました。病魔と戦うためにニックは治療をし続きました。
妻のトリスは夫のそばで看護し、大変だと一言も文句を言わずに、夫の健康が回復されるだけに熱心に願いました。
そんな中、トリスまで認知症になり、老夫婦の愛には限界が訪れたようです。
写真:泣ける話.com
トリスおばあさんは痴呆のために徐々に記憶を失っていき、「夫との思い出まで忘れてしまうのが恐ろしい。これ以上苦しみたくない」と子供たちに訴えました。
ニックおじいさんも、「手遅れになる前に妻と一緒にこの世を去って天国に行きたい」、「私の妻を同時に安楽死させてほしい」とお願いしたのです。
家族は、祖父と祖母の切実な最後の願いを叶えてあげることに決め、安楽死を選びました。
ニックとトリス夫婦は家族が見守る中、最後のキスを交わして別れをしました。
手をしっかりと繋いだまま並んで横になって、快適な眠りに入って天国へ逝きました。
写真:iki-toki.jp
家族は、「死ぬ前の最後の願いであり、遺言で「一緒に去りたい」と言い続けてきた」、「二人とも持病で苦しんでいたので、楽で死を迎えるようとする気持ちは理解できる」と告白しました。
一方、オランダでは2002年から全世界に先駆けて安楽死を法的に許可し、オランダでは現在、死亡の約4.5%が安楽死で占めています。
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