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病気ではない?耳瘻孔とは?


耳瘻孔とは、生まれつき耳の周りに小さな穴が開いている状態の事をいいます。穴が開いていると細菌に感染しやすくなるので、炎症を起こしてしまったり、赤くなってしまうことがあります。また、化膿して耳から強烈な匂いがしたり、白い分泌物が出るような症状が現れる場合もあります。ただし、そういった症状が全くないことも多く、その場合には特に治療が必要なわけではありません。そのまま放って置いても問題なく過ごすことができます。

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写真:tomemo.point 60 | jp

耳瘻孔は先天性疾患の1つで、母親の胎内にいる時に耳が形成される過程で起きると言われています。新しく生まれた細胞は複数のパーツになり、それが組み合わさって様々な器官が形成されていきます。その際、パーツ毎の統合が上手くいかずに、本来であれば閉じるはずの管部分の穴が埋まらないままになってしまうことがあります。そのまま穴として残ってしまったのが耳瘻孔です。穴の形は人によって異なっており、耳の上前部にできることが多くあります。また、耳のひだ状になっている部分にできる人もいますし、穴が軟骨を貫いたり、耳の穴の中にまで入っていくような場合も見られます。
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写真:cazana.net

耳瘻孔は世界中の色々な国の人に起こる先天性疾患ですが、日本人は比較的発症が多い傾向があります。日本人の100人のうち、2人か3人は持っていると言われています。決して珍しい疾患というわけではありません。エチオピアなどでは、耳瘻孔があると富を築き上げることができるといった神話も残されています。それから耳瘻孔は遺伝性も指摘されていて、両親のうちどちらかが耳瘻孔の場合には子供にも耳瘻孔の症状が現れやすいとされています。自分や配偶者に耳瘻孔がある場合には、生まれてくる子供の耳も注意深く観察する必要があります。また、両耳に現れやすいのも耳瘻孔の特徴の1つです。point 346 | 1

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写真:blogs.yahoo.co.jp

耳瘻孔は先天性の疾患なので、事前に予防することはできません。しかし、症状が出ないことも多いので、ほとんどの場合は経過観察となります。何も症状がない場合には、特に治療する必要はないので、過度に心配する必要はありません。しかし、症状が出る場合は細菌感染による炎症が原因なので、細菌に感染するのを予防する必要はあります。細菌感染を防ぐには、耳の周りを清潔にしておくことが重要です。細菌に感染してしまった場合でも、軽度であれば抗生物質などを服用することで症状を改善することができます。耳に違和感を感じた時には、早めに医療機関を受診するのがおすすめです。その場合には、耳鼻科や耳鼻咽喉科などを受診すれば大丈夫です。また、子供の場合であれば、小児科を受診しても大抵は診断がつきます。point 411 | 1

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写真:imgrum.org

ただし、細菌に感染してから治療をしないでいたり、医療機関を受診するのが遅れて治療を始めるのも遅くなってしまうと、症状が悪化してしまうことがあります。炎症を起こす際には痛みを感じることも多いですが、痛みが強くなってしまうことがあります。また、腫れがひどくなってしまったり、膿が溜まってしまう場合もあります。特に、風邪をひいた時や疲れている時など免疫力が下がっている時には、症状が悪化しやすくなってしまいます。point 272 | 1

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写真:hapila.jp

耳瘻孔は穴が小さいので膿が排出しづらく、膿が溜まりやすいのが特徴です。抗生物質を服用することで炎症が治まる場合もありますが、それで改善しない場合には切開して膿を取り出さなければいけなくなります。その際には、局所麻酔をして行います。膿を取り出した後は、二週間程度洗浄して細菌に感染しないようにします。それで治療は完了となりますが、その後も炎症を何度も繰り返すような場合には耳瘻孔を摘出する手術が必要になることもあります。point 277 | 1

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