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スクールセクハラ被害者が声をあげた!「体育倉庫のマットの上で処理させられ…」


未成年へのセクハラが止まらない最近の教育現場。文部科学省によると、平成29年度に性的行為などで懲戒処分された公立小中高校などの教員は、210人にものぼるそうです。しかし、明るみに出るのは氷山の一角であり、さらに公的調査がない私立学校はこの数字に含まれておらず、実態も不明なのだそうです。

被害者の心

とある私立高校のホームページを開くと、笑顔を向ける男性美術教師の写真。田村千尋さん(仮名、28)は一瞥して「気持ち悪い」と口にし、目を背けました。彼女は高校生だった約10年前、当時30代後半だったこの教師から、下半身を触られるなどの性被害を継続的に受けていました。信頼していた教師から突然下着に手を入れられた際、混乱と恐怖で抵抗できなかったのが始まりだったのです。

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「絵を描く資料にする」という理由で裸にされ、緊縛されて写真を撮られてもいます。後に、「写真は口止めの意味もありますよ」と言われたそうです。田村さんは言いなりになった自分を責め、卒業後にうつ病になってしまいました。その教師は今も教壇に立っているそうです。他の女子生徒とも性的接触があったようで、田村さんは「すべてをぶちまけてやりたいと何度も考えました。でも、そのたびにリベンジポルノ的に写真を流出させられるかもしれないとよぎって怖くなるんです」と話しました。point 296 | 1

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こうした事案は、教師による児童生徒へのセクシュアル・ハラスメント、「スクールセクハラ」と総称されます。スクールセクハラの被害者の苦しみは、被害の渦中にある時だけでなく、成人してからも長く続くのです。

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公立高校で被害に遭った小野香織さん(仮名、52)は、部活動の顧問だった男性教師を「鬼畜やね」と言い捨て「普通の真面目な高校生だったのに、毎日のように呼び出されては、体育倉庫のマットの上などで“処理”させられました」と当時を振り返りました。

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所属していた部活動は強豪で、顧問は絶対的存在。男性との交際経験も性経験もなかった小野さんは「部員としての義務、練習の一環だ」と考え、行為の最中は頭と体の感覚を切り離してやり過ごしたそうです。たびたび現場となったマットのそばには窓があり、顧問に「民家から見られたら通報される、伏せろ」と指示されてはレイプされたのだそう。卒業とともに接触は止みました。「次のターゲットの子が出てきていたと感じます」と小野さんは語ったのです。point 267 | 1

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小野さんが被害を明確に自覚した時には35歳になっていました。心療内科でPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されました。一方の顧問は、定年退職まで勤め上げ、今も子どもたちに関わる立場にあるそうです。

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スクールセクハラ=性的虐待

スクールセクハラという語は、被害に遭った子どもが自分のされたことをどう言葉にしたらいいかわからない場合でも言い出しやすいようにと、被害者支援の目線で90年代から使われてきました。ただ、加害行為を見れば、その実態は教師による性的虐待です。冒頭の田村さんは、自身の実感も込めて「どの子にも起こりうるし、どの学校でもありうること」だと語っています。こういう問題があること、子どもを守るためにはどうしたらいいかを、彼女たちの告発から考えてもらえればと願います。そして、このような異常な教師がいなくなる事を願うばかりです。point 269 | 1

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