アメリカで改良された闘犬のピッドブルは、とても凶暴で小型犬だけでなく人間であっても襲いかかり噛み殺すほど。あまりに凶暴なため、飼育や輸入が禁止されている最強の闘犬、ビットブルの本当の素顔をご紹介します。
怖すぎる闘犬ピットブルの特徴
アメリカン・ピット・ブル・テリア、通称・ピット・ブルは、熊や牛と闘うためにイギリスで作られた闘犬・スタッフォードシャー・ブル・テリアから作られた犬種です。ピット・ブルは、アメリカで行われていた闘犬で数多く戦わされていた過去があり、年間で1500頭のピット・ブルが死亡していたそうです。
1980年代になると、今度はアメリカからイギリスに輸入されることが多くなったのですが、あまりにも好戦的で人間を襲い傷つける事故が多かったため、1991年に輸入や所有を禁止されました。しかし、それでもピット・ブルを飼いたい愛好家が多かったため、「アイリッシュ・スタッフォードシャー・ブル・テリア」などの名前で取引されるようになったそうです。
ピット・ブルは飼い主への忠誠心が凄い!
あまりにも凶暴で危険なピット・ブルですが、実はそれほど大きくはありません。
平均的な体高は56cmほどで、体重も20~40kgほどしかないそうです。しかし、見た目よりも大きく見えるのは、やはり全体的な筋肉量のためでしょう。元々がブルドックなどを交配させて作られた犬種なため、見た目はブルドックのように可愛らしいのですが、闘う犬だけあって筋肉が引き締まっており動きも俊敏です。鍛え方によっては大型化するため、人間でも襲われたらどうしようもないといいます。
そんな恐ろしいと言われるピット・ブルですが、ただ凶暴なだけではありません。ピット・ブルは飼い主に対して忠実なことでも知られています。飼い主がしっかりと、愛情を持って訓練をすることで、小さな子供とも一緒に遊ぶほど友好的な性格になると言われています。
ピット・ブルを飼うことを禁止する条例も
その危険性からオーストラリア、エクアドル、マレーシア、ニュージーランド、プエルトリコ、シンガポール、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ルーマニア、ポーランド、ノルウェー、ドイツ、フランス、ベネズエラではピット・ブルを輸入したり所有することを禁止する国もあります。アメリカでも、市や群によっては飼うことを禁止されています。中でも、カナダ・ケベック州・モントリオール市では、ピット・ブルを取り締まる条例まで可決されました。これまでも、ピット・ブルなど特定の犬種を飼うことが禁止されていて、発見された時点で殺処分されていたそうです。この条例が可決されたことで、アメリカン・ピット・ブル・テリア、アメリカンスタンフォードシャーテリア、スタッフォードシャーブルテリアと言った、ピット・ブル系は全て取締の対象になったそうです。もしピット・ブルを飼う場合、とても厳しい条件を満たさなければならず、これを破ると犬は強制的に安楽死させられてしまうそうです。
まとめ
人間が賭け事のために作り出した犬種なのに、今度は危険だからと排除されることになったピット・ブル。その扱いがあまりにも酷すぎるということから、世界中でピット・ブルを保護しようという動きまで出ているそうです。人間を襲うのは飼い主がしっかりとしつけていないのが原因でもあるのに、凶暴だからという理由でなんの罪もないピット・ブルが殺処分されるのはあまりにも酷すぎます。