まるで消しゴムのように、すべての記憶を消してしまう「認知症」も、この二人の大切な思い出だけは、消すことができませんでした。
今回は、フジテレビの坂上どうぶつ王国により放送された、「認知症の犬と認知症の飼い主…病を超えた絆と奇跡の物語」の内容です。
それぞれ認知症にかかって、別々に生活をしていたのにもかかわらず、お互いの存在だけを忘れなかった飼い主と愛犬の感動話をご紹介いたします。
話の主人公は92歳のおばあちゃんです。おばあちゃんは2000年に柴犬のコロを家に迎えました。
おばあちゃんの夫は、その5年後にこの世を離れ、おばあちゃんとコロは、二人だけの生活を暮らしていました。
日々が過ぎてゆき、おばあちゃんとコロは、お互いにとって心強く支えてくれる存在だったのでした。
しかし、おばあちゃんとコロには、試練が与えられてしまったのです。
おばあちゃんは2017年から深刻な「認知症」にわずらって、都内の高齢者施設で暮らすことになりました。
コロもおばあちゃんと一緒に暮らすことができるように家族が配慮してくれたが、19歳のコロは目が見えておらず、認知症をわずらっていることが分かりました!
まるで運命のいたずらのような状況に、家族はただ悲しみに浸るしかありませんでした。
おばあちゃんとコロをこれ以上一緒に生活させることができなくなってしまい、最終的にコロも「ペットの老人ホーム」で暮らし始めました。
12年ぶりにおばあちゃんと離れて暮らすことになったコロ。この時からますます元気を失っていきました。
コロは自分の前にある壁などに気付かないまま頭を打ってしまったり、夜になれば、誰もいないところに向かって吠えたりしていたのでした。
その中でも最も深刻な症状は、コロは自分の名前を全く覚えていませんでした。
いつのまにか、おばあちゃんとコロが別々に生活を始めてから1年が経ちました。
コロは家族がいくら名前を呼んでも、反応をしてくれませんでした。コロの記憶は、まるで消しゴムのように、すべて消されてしまったのでした…
しかし、おばあちゃんとコロを絶えずに苦しめる認知症、唯一に二人の間の大切な思い出を消すことはできませんでした!
久しぶりにおばあちゃんを高齢者施設から家に連れて帰ってきた家族は、一番最初にコロをおばあちゃんに会わせました。
すると、驚くべきことに…おばあちゃんはコロの名前を呼び、コロも不安だった様子から落ち着き、おばあちゃんを真っすぐ見つめていました。
感動の再開に明るく微笑むおばあちゃんとコロの姿は、健康だった頃とはちっとも変わりませんでした。
その後、再び高齢者施設に戻ることになったおばあちゃんは、コロとお別れの挨拶を交わしていたシーンもありました。
おばあちゃんとコロの感動的な再会シーンは、日本国民全員の涙を誘ったことに間違いありません…!