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「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」は1994年から1999年の間、週刊少年ジャンプで連載された和月伸宏先生の漫画です。この「るろうに剣心」の最終回は主人公の緋村剣心が剣客を引退するというところで終了でしたが、最終回、そして最終回に至る迄には色々な物語がありました。
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◼︎るろうに剣心の主要キャラクター達は自分たちの道を歩み始めます
「るろうに剣心」の主要キャラクターと言えば、主人公の緋村剣心、ヒロインの神谷薫、神谷道場門下生の明神弥彦、剣心を慕う相楽左之助と女医である高荷恵、永遠のライバル斎藤一と四乃森蒼紫らです。この中で最終回に登場するのは剣心と薫、そして弥彦です。それ以外のキャラクターは最終回を前にしてストーリーが描かれています。左之助は諸事情でお尋ね者となってしまい、海を渡ります。恵は故郷の会津へ帰り、斎藤は行方をくらませます。蒼紫は死んでいった配下の者たちを供養し、戦いから退きました。このように「るろうに剣心」の主要キャラクターらのアナザーストーリーについては全員触れられています。
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◼︎るろうに剣心主人公・緋村剣心は飛天御剣流が使えなくなった
「るろうに剣心」の主人公・緋村剣心と言えば、無敵の剣術である飛天御剣流の使い手です。しかし、物語の終盤で、女医である高荷恵に、警告を受けています。飛天御剣流はもともと強靭な肉体を持つ者が使用する剣術であって、小柄な剣心が使用するものではないということ。そして長年に渡って飛天御剣流を使い続けている剣心の肉体は確実にダメージが蓄積されており、近い将来、飛天御剣流が完全に使えなくなるというものでした。そしてそれが明らかになったのが最終回でした。「るろうに剣心」の最終回は、圧倒的な強さを誇っていた剣心が、次の世代に想いを託して剣客であることを終えたのです。
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◼︎るろうに剣心主人公・緋村剣心の頬の十字傷が薄くなっていた
「るろうに剣心」の連載最終回で、剣心の頬の十字傷が薄くなっている、ということに触れられています。圧倒的な強さの緋村剣心ですが、その頬にある十字傷は、実は凄腕の剣客らに付けられた傷ではありませんでした。かつて自分が愛した最初の妻である雪代巴と、その許嫁であった清里の2人に付けられた傷でした。最終回の前に、それらの物語は鮮明に描かれています。作中内で「強い怨みのこめられた傷は決して消えない」と言われていましたが、最終回でその傷が薄くなっていることに薫が気付くのです。このように「るろうに剣心」は多くの伏線が、最終回や、最終回前にしっかりと回収されています。
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◼︎るろうに剣心主人公・緋村剣心は、その愛刀を新世代へ託す
「るろうに剣心」の主要キャラクターの1人である明神弥彦は最終回でも登場し、重要な役割を担います。弥彦は剣心の弟子というわけではありませんでしたが、剣心を慕い、一緒に戦ってきた仲間でした。その弥彦が元服(15歳)を迎えたその日に、剣心は弥彦との1対1の戦いを申し出ます。弥彦が今までの戦いで何を感じ、どう成長したかを確かめるためでした。結果は飛天御剣流がほとんど使えないとは言え、経験に勝る剣心が弥彦との一戦を制します。しかし、その確かな一撃を確認した剣心は、自身の愛刀を弥彦に託します。最初は躊躇した弥彦でしたが、剣心の想いと逆刃刀をしっかりと受け取り、自らの道を歩み始めました。そして剣客を引退した剣心に、妻となった薫に労いの言葉をかけられたシーンが、「るろうに剣心」の最終回ラストシーンでした。
◼︎るろうに剣心は、全ての伏線や物語がしっかりと描かれました
緋村剣心の過去と今後、主要キャラクターの今後など、最終回や、最終回の前にしっかりと描かれて、「るろうに剣心」劇場は幕を閉じました。作中で登場した伏線もしっかり回収されており、謎が残るような終わり方をしていません。「るろうに剣心」は連載終了後も根強い人気を誇り、近年映画化もされたほどです。そしてなんと驚くべきことに、その後のストーリーがジャンプスクエアで連載されています。続編にも注目です。