陰湿で残酷ないじめや暴行の多くがトイレで行われているという理由からなのですが、イギリス・ダラム州のある公立中学校で、夏休み中に防犯カメラがトイレに設置されたといいます。
しかし、保護者らからは「プライバシーの侵害だ」という批判の声が殺到しているというのですが…。
夏休み中にこっそり設置⁉ しかし 州の規定でも許可⁉「極秘の設置に問題はない…」
ダラム州ダーラム市にある 公立中学校のフラムウェルゲート・スクール・ダーラムが そのような取り組みで問題となっている中学校だという。夏休み中、各トイレの共同部分の天井にこっそりと防犯カメラを設置したといい、この学校に娘を通わせている アンディ・ブラックさんほか、多くの保護者が激怒しているというのです。point 303 | 1
《その監視方法に 子供たちは 恐怖や恥ずかしさを感じている》、《生理がある女の子がかわいそう》、《無断撮影は違法だ》、《プライバシーの侵害だ》、などと その抗議の理由もさまざまでした。
アンディー・バイヤーズ校長は、このような抗議に対し、トラブルが起きたとき以外は防犯カメラの映像は見ないこと、録画の対象は個室ではなく 共有部分のみであることなどを理由に挙げ、「いじめなどの陰湿な行為が起きない安全なトイレにすることが目的。ぜひご理解とご協力を」と訴えているそうです。
「防犯カメラは こちらに無断で設置された」という さらなるブラックさんの抗議の手紙に対しても、「極秘の設置は 学校運営に関する州の規定でも許可されている」と反論したという。
その上で、「雰囲気の悪い子たちがたむろしているから トイレに行くのが怖い…」という声が、以前から上がっていたことなどを説明しているそうです。point 219 | 1
「何でも監視、監視って学校は刑務所か？」反発も、学校の考えを理解する人も…
地元ダラム州の『ノーザンエコー』紙が伝えた後にも、『Mirror』など海外メディアが続いたことから、この話題は世界に拡散中だという。この話題を伝えた『ノーザンエコー』紙電子版にも、読者らからも たくさんのコメントが寄せられたというのですが…。
「こんな学校には通わせたくない」
「何でも監視、監視って学校は刑務所か？」
「生理もあるし、中学生の女の子にこれはキツイ…」
などといった 反発の声が目立っていたようでした。
しかし、その一方で、学校側に理解を示す人も少なくないようで…。
「やはり いじめなどの防止対策は必要…」
「いじめ防止や安全な利用のためという目的は優先されるべき」
「公共トイレに防犯カメラは付き物。個室じゃなければ無断設置でも違法性はない」などといった支持する声もあがっているようでした。
トイレが集団による陰湿で危険な行為の温床となりがちなことは、学校のいじめ問題においても、多くの人が理解しているといえます。しかし、トイレや体育館の裏などの“死角”をカメラで監視するだけでは、いじめはなくならないでしょう。
防犯カメラの設置などと言った一時的な解決策に 甘んじることなく、いじめが起きたときには、教師や学校側の積極的で熱心な介入や 迅速で正しい指導などが 何よりも求められているということを、学校側でも しっかりと理解する必要があるのではないでしょうか…。point 230 | 1
[著作権者VONVON /無断コピー、無断転載および再配布禁止（違反時の法的措置）]