安倍晋三元首相を殺害したとして送検された山上徹也容疑者をモデルにした映画「REVOLUTION+1」が、国葬に合わせた26~29日に、東京や沖縄など全国13カ所で緊急上映されることがわかりました。ネット上では上映に賛否両論の声があがっています。
永山則夫元死刑囚の心象風景を描いた「略称・連続射殺魔」で知られる足立正生さん(83)が監督を務めるとのことです。7月8日、安倍元首相が奈良市で演説をする現実のシーンから、映画は始まります。山上容疑者がモデルの主人公・川上が、手製の銃で凶行に至るまでの人生を獄中で回想するという形式を取ります。
映画は、父の自殺、兄の失明、そして母の統一教会(現世界平和統一家庭連合)入信。進学の道を断たれた川上が統一教会への怒りを募らせ、精神的に行き詰まっていく様を丁寧に追っているといいます。暴力に訴えた川上に対し、彼の妹が批判的な視線を向けるなど、客観的に容疑者を描いたといいます。
足立監督は「事件を知って、大変なことが起こったと思うと同時に、映画を作ってきた身としては、これは映画で表現すべきだと感じました。山上の内面に迫ろうと思いました」と話しています。一般公開も予定しているとのことですが、このニュースが報じられると、現在も山上容疑者を賛美する声も一部であることからSNS上では賛否の声が…
「元テロリストとしてこそ描ける映像というものもあるだろうから、監督の経歴を含め批判するつもりはないけれど、観る側は相当な覚悟と冷静な感覚で観なければならないと思うな。 それでなければトンデモナイ事になるよ。」
「これ表現の自由ではすまない事態にもなる危険がある。せめて取材元公表や家族の了承は裁判も判決もこれからの時期に必要と思う。テロ殺人と葬儀を利用する興行なら許されない。容疑者擁護を伝えるならば映画で誤魔化すことはせず、自ら自分の過去を含めて言論で話をするべきだ。」
「面会もできない山上の内面に迫ることができるのだろうか? 恐らくは報道から得た情報で、監督の山上像を描いているのだろうが、まだ世に出ていないエピソードもあるだろうし、裁判などで山上自身の口から動機や心情が語られた訳でもない。 そんなに慌てて作らなきゃいけないものだったのかな?」などの声があがっていました。
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