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ランキングに見る男の子の名前の傾向


子供が生まれるとどういった名前をつけようかと頭を悩ませるのはいつの時代も同じですが、その時々のランキングを見ていくと時代の背景が見て取れて興味深いものがあります。以下では昭和以降の男の子の名前の傾向について見ていきます。

昭和初期の人気の名前とは


写真:kokoyui.com

昭和初期にランキング上位に挙げられる男の子の名前には、元号からとった昭や和夫といったものが並んでいます。しかし、これらを抑えて一意に輝いているのは清という名前で、大正から終戦にかけて常にトップに来るほどに人気のある名前でした。当時の親の多くが子供に清く正しく育ってほしいと願っていたことが分かりますね。

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写真:mama.jp

一方、終戦から高度成長期にかけては、茂や博、稔といった文字が多く用いられるようになります。これは清貧を強いられた戦時中を経て、子供の時代に豊かさを求める親が増えたことが理由として考えられます。また、もう一つの傾向として昭和40年代までは一文字の名前が圧倒的に多く採用されていました。

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高度成長期から平成初期の名前の傾向とは


写真:koarubiyori.jp

昭和50年代に入るとこれまでの傾向から少し変化が生じ、二文字の名前がランキング上位に数多く登場するようになります。その中でも、大人気となったのが大輔で、これは当時高校球児として甲子園で全国的な人気を集めた荒木大輔投手にあやかって名付けられたものです。そのうちの一人が平成に入って同じく甲子園で怪物と呼ばれた松坂大輔投手であることは良く知られているのではないでしょうか。また、達也や和也といった当時流行した漫画であるタッチの主人公に因んだ名前もこの時代のランキングに頻出しています。同様の活躍を願った親が多かったということが良く分かりますね。point 362 | 1

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男の子の最近の人気の名前とは


写真:enesse.jp

平成も10年を過ぎてくると再び一文字の名前が人気を集めるようになります。その中でももっとも多く使われるようになったのが、翔という文字で一文字で「しょう」と読ませる以外にも陸翔と書いて「りくと」と読ませるなど様々なアレンジが存在しています。この文字が多く使われるようになった背景としては、バブル崩壊以降長きに渡って日本経済が低迷する中で強く羽ばたいてほしいという願いを子供に託す親が増えているのではないかと思われます。同様の理由で使われている文字としては、樹や悠といったものがあります。point 324 | 1

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これから人気を集めそうな名前とは


写真:mama.jp

これまで見てきたようにいつの時代もランキングの上位に来るのは、親の子供への願いを反映した名前となっています。だとすると、今後世界が不安定化していく中で子供に強さや安定を求める傾向は強まっていくはずですので、そのような願いのこもった名前が今後は多く用いられるようになるのではないでしょうか。

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