新型コロナウイルス騒動による収録激減になす術もなく成り行きを見守ることしか出来なかった芸能人が動き始めました。売れっ子や大御所、新人を問わず、ユーチューブに活躍の場を求め、情報収集を始めているのです。
「ここだけの話、タモリやビートたけしといった大御所らがユーチューブ・デビューをスタッフに相談し始めているといわれています。かつて『ユーチューブはテレビの敵やな』と公言していた明石家さんまでさえも同じ考えのよう。さらに多くのバラエティー番組を抱える有吉弘行やくりぃむしちゅー、マツコ・デラックスらもユーチューブでの展開を真剣に考え始めている。」と、キー局関係者は話します。
お笑い王国を自負する吉本興業も、ダウンタウンやナイナイ、今田耕司、加藤浩次らベテラン勢を対象にユーチューブ本格進出をもくろんでいるといいます。
「吉本内でユーチューブに対し懐疑的な考えを持っていた芸人らも、コロナ禍を前にさすがにNOとは言えなくなってきた。劇場が休止中のため食えない芸人が続出しているからです。」と、芸能プロ関係者は明かします。
ユーチューブに興味を示しているのはタレントばかりではありません。ドラマを主戦場とする俳優たちも同様で、たまの収録に集まれば、決まってピコ太郎やキムタクの「手洗い動画」の話題などから、芸能人がユーチューブで活躍の場を広げるにはどうしたらいいかという話題になるといいます。
芸能人らが一様に慌て始めた理由は、とにかく仕事がなくなり始めているからです。NHKや民放キー局は緊急事態宣言を受け、バラエティーやドラマなど新たな収録を中止すると発表しました。
「収録の完全再開は政府が目標とする5月6日を考えているが、先行きは不明。大勢のスタッフを必要とするドラマやバラエティー番組の収録はコロナ騒動が終息するまで実現できない可能性の方が高い。誰も怖くて口に出せないが、最悪、この状況が1年以上も続く可能性さえあるわけです。」と、制作関係者は悩みます。
芸能人は基本、仕事をしなければギャラは入ってきません。再放送でドラマやバラエティーが流れてもギャラはスズメの涙ほどだそうです。
「結果、日銭を稼げるユーチューブなどで、この苦しい時期を乗り越えていくしかないわけです。とりあえず、ユーチューブで月10万円の利益を得るには、登録者数は最低1万2000人必要となり、週に1本、10分の動画を配信すればいい。知名度のある芸能人なら簡単だと思うのでしょう。」と、先ほどの芸能プロ関係者は続けます。
もっとも芸能人のこうした考えに対しユーチューブを主戦場にしてきた元祖、ユーチューバーたちは「そんなに甘いもんじゃない」と懐疑的だといいます。
「知名度や人気だけでは視聴者数(登録者数や再生回数)は絶対に増えない。長尺はNGだし、予算もかけられない。テレビと同じノリを持ち込んだ段階で即、アウトなのがユーチューブだということを知った方がいい。強いて言うなら江頭2:50のような瞬発力が期待されています。」と、放送作家は明かします。
このニュースにネット上では、賛否両論のコメントが上がっています。
・Youtubeは瞬発力よりキチンと作り込んだものになってくると思う。新しいものが量から質に転換するのは必然。
・今でも趣味番組やってるがタモリさんとかyoutubeでテレビ以上に趣味にはしったかんじになれば更に面白くなりそう。
・タケシなんて滑舌悪いし面白くないし誰が見るかよ。地上波は周りの出演者が忖度して愛想笑いしてるの良い加減気付けよ。
・江頭さんの動画のようにきちんとした制作チームと一緒ならば、たけしさんもさんまさんもお喋りする動画だけでファンは視聴すると思います。番組の進行にとらわれずに、じっくり話すさんまさんたけしさんを見たいファンも存在すると思います。
・今まで大御所だったり、今をときめく人気芸人・芸能人が、安易にYouTubeに進出することは、長期的な視野においてはマイナスだと思う。手が届かない存在なのがスターの条件。なにも素人に混じることは無い。
芸能人のユーチューバー化に関しては既に一巡し、第2世代に入ったといわれています。果たして大御所含め、何人が実績を残せるのでしょうか。ある意味、腕が問われる楽しみな展開ですね。