秋場所前に暴行問題を起こし、日本相撲協会から自主的な引退を促されている十両・貴ノ富士（22＝千賀ノ浦部屋）が27日、都内で代理人を務める弁護士同席のもと記者会見を行いました。
貴ノ富士は会見冒頭から、「昨日、私は公益財団法人日本相撲協会から実質的に引退を勧告するという処分を言い渡されました」と説明。
付け人への暴行や差別的発言について反省の言葉とともに、被害に遭った付け人の実家への直接の謝罪の意向などを明かしつつ、
「本当に申し訳なく思っています」と謝罪しました。
とはいえ、「今回の処分はあまりに重く受け入れられません。私には相撲しかありません。暴行という愚かな行いを反省し、自らを戒め、土俵に戻って相撲道に精進したい」
と現役続行したい意志を見せました。
日本相撲協会は前日26日に貴ノ富士による暴行の一部を発表。
名古屋場所の宿舎などで、若い衆が仕事で失敗した際に差別的な発言を繰り返したとされており、
付け人の覚えが悪いとして、「ニワトリ」、「ヒヨコ」、「地鶏」と呼び、「おい、ニワトリ」と声を掛け、「はい」と返事をすると、「はいじゃない。コケと言え」と強要したといいます。
また、千賀ノ浦親方に相談せずに、会見を開くことになったことについては、
「親方からは『引退しろ』とここ最近ずっと言われていたので…自分としては受け入れられないので。親方に相談してもそういう話にしかならなかったので、自分で動きました」と述べました。
そして、この日の会見で報道陣から差別的発言をしたのは事実なのかと聞かれると「はい」と認めたうえで、
「もちろん、言い過ぎたと思っている。もっと考えて、言ってあげることがたくさんあったなと後悔しています」と語りました。
日本相撲協会は２６日、都内・両国国技館で理事会を行い、貴ノ富士に自主引退を促す決議をしました。
また、事実上の引退勧告で同意しない場合は臨時理事会を開き、最も重い「解雇」を含めた懲戒処分が決まるということです。
貴ノ富士はまだ若い相撲選手ということで、厳しい声も上がる一方、一部の相撲ファンからは「若いだけに厳しい処分だ」という声も上がっています。
ネット上からは、、、
「親方の判断は正しいと思います。」
「若いだけに大変厳しい処分かとは思います。しかしながら、これが二度目ということやここまでの業界での流れを鑑みても引退勧告は妥当かと思います。普通の会社等であったとしたら、これは解雇であっても仕方がない案件です。正直､これが自主引退で済むなら甘いと見られても仕方がないくらいでしょう。」
「２２歳といえば大卒か高卒なら４年目、中卒なら７年目、これは本人の問題ですしかも暴力を振るったのが２度目では猶予なしの首しかない。相撲を取りたいと言うがそんなに相撲が大切なら丁寧に扱えば良かっただけの事、自業自得です。」
などといったコメントが寄せられていました。