東京五輪開幕まであと1週間となった16日朝、主会場の国立競技場などがある東京・代々木の空に、巨大な「顔」が浮かび、
SNS上では、「巨人がいる」「顔が浮いている 」などの声が相次ぎました。
実は、これは1週間後に迫った東京オリンピックを文化の面から盛り上げようと企画されたもので、現代アートチーム「目」による
「まさゆめ」という作品なのです。
このプロジェクトは、世界中から広く顔を募集し、「実在する1人の顔」を選んで東京の空に浮かべるというものだそうです。
実際に午前6時、6階建てビル相当(約20メートル)の巨大なバルーンのような顔が浮揚しました。
この顔のきっかけは、メンバーの一人、荒神が昔見た夢だったといいます。
「中2くらいのとき、電車に乗っていて視界がぱっと開けたと思ったら、巨大な人の顔が空に浮かんでいる夢を見たんです。強烈で忘れられず、2013年に宇都宮美術館で《おじさんの顔が空に浮かぶ日》という作品にしました。と振り返っています。
コロナ禍という想定外の事態に、荒神さんは、「本当に謎なことが起こっている。大変な状況の中でできたことは奇跡。あらゆる意味や合理性をはぎ取った、謎の一瞬に賭けて、顔を応募してくださった人や関係者ら皆が動いたんだと。SNSなどを通じて多くの方に見てもらい、このプロジェクトが新たな謎や想像力に連なっていけばいいなと思います」と発表しました。point 221 | 1