小学校で配られた算数のプリントを見て、ある児童が激怒したそうです。「なんて無礼な問題なの！」と怒りに震えた少女は正解を書き込むことを拒否し、母親も学校を痛烈に批判しているようです。算数の問題で、尚且つ”無礼”とは一体どんな問題なのか注目が集まっています。

算数の問題

米ユタ州で暮らすある女子児童（9）が、学校で配られた算数の宿題プリントに目を通し、ある問題を見て愕然としました。それは「右の表には4年生の児童3人の体重が記入されています。イザベルさんは、一番体重が軽い児童よりどれだけ重いでしょう」という問題でした。架空の児童名とその体重が書かれた表と問題に気分を害した少女は、解答を書き込むことを拒否することにしたというのです。

しかも、解答を記入するかわりに、児童は問題をぐるりと丸で囲み「これは侮辱的です」「悪いけど解答は書きません、これって無礼だもの」と書き込んだというのです。さらに同児童はメディア取材にも応じ「侮辱的だと思ったの」「だって女の子同士を比較するなんて私はイヤ」「体重じゃなくて、果物や野菜の重さを比較する問題で十分だと思ったんです」とコメントし、大々的に報じられてしまいました。point 242 | 1

「あの算数の問題は良くないです」「人の体重を比較するなんて良い事じゃありません」という内容を記したメモを添えてプリントと一緒に提出したという児童に、児童の母親も同意しました。「正直な話、ショックを受けました」「あんな問題で子供たちに算数を教えるなんて無責任です」と語っていますが、業者から購入したプリントを配布したという学校側は、母子の主張に全く同意していないようです。point 246 | 1

児童とその母親は学校の謝罪と改善を期待していたのでしょうかが、学校側は「これは重さを教え比較させるだけの問題であって、何かの価値を問う問題ではありません」とのコメントを発表しました。なお、担当の教員は児童の言い分に反論しなかったといいます。

「この母子は過敏に反応しすぎ」という世間の声も皆無ではないようですが、こういう問題にただならぬ反応を示す女子も実際にいるのです。英国では、「朝食の総カロリーを計算しなさい」という問題で思春期の少女がパニック状態に陥り、試験会場から飛び出したケースがあるそうです。

リアクションまで考慮

児童・生徒の理解に役立つ問題を提供しようと努力する先生たちですが、今やそれに対する評価やリアクションまで想定せねばならぬ時代になったようです。あなたはこの算数の問題をどう思いますか。