福岡市の博多高校の1年の男子生徒が、男性教師に殴る蹴るの暴行を加える様子をおさめた動画がツイッターに投稿された。学校側は同校生徒による暴行で「間違いない」と認めた。警察に被害届は出さず、学校側で問題の生徒の指導を行うらしい。
学校は毅然とした対応を取ってほしい
問題になっている動画では、1人の男子生徒が授業中に黒板に向かう男性教師に付きまとい何かをしようとしているシーンから始まる。教師がこれを拒否すると、生徒は右足で教師のふとももを2度にわたって小突く。すると、教室中から大きな笑いが漏れる。
この生徒はその後、大きく右足を振りかぶって後ろから教師の腰あたりを2度にわたって強く蹴りつける。さらに続けて教師の顔付近を殴打し、胸ぐらをつかんで詰め寄る。男性教師は「そうゆう問題じゃねぇよ。あー」「お前なにしてんの」と叫んでいるが、これに教室の生徒たちは再び爆笑。なかには、教師に向けてのものか「お前、ザッコ」との野次を飛ばす生徒も出ていた。
この動画の内容に、ツイッターやネット上では
「退学っていうか逮捕しろよ」
「笑ってるクラスの奴らも同罪や。先生が手を出せないからって調子乗り過ぎ」
「見ていて胸糞悪い。学校は毅然とした対応を取ってほしい」
「なんで先生拳で抵抗しないの?」
「博多高校に志望してた中学生たちが可哀想」ADVERTISEMENT
などと生徒らの行動を厳しく批判する投稿が殺到。さらにネット上では、暴行を振るった生徒の個人情報を「特定」する動きが出るなど、騒動は大きな波紋を広げている。
なお、この動画を公開したツイッターユーザーは、動画はトラブルが起きたクラスに所属する友人から提供されたものだと説明。そのあまりの内容に憤りを感じ、ツイッターで公開することに決めたという。また、この動画が拡散されていることに博多高校の生徒らは「まじ動画消せ」「早く消せ」などと焦っているやり取りもみられた。
教師は「精神的に強いショックを受けている」
博多高校の内尾実副校長は詳しいトラブルの経緯について、次のように説明した。
まず、問題の生徒が授業中にタブレット端末で動画を見ていたことを、教師が「授業に集中しなさい」などと何度か注意した。それでも生徒は動画を見ることを止めなかったため、教師が授業中にタブレットを取り上げた。これに生徒が激高し、動画のような暴行を振るったという。
なお、内田副校長によれば、暴行を受けた教師本人の意向もあり、警察に被害届は出さず、学校側で問題の生徒を指導することに決めた。問題の生徒への処分は検討中だという。
「ここまでの騒ぎになってしまった事で、精神的に強いショックを受けている様子だった」(内田副校長)
なお、学校側はクラスの生徒が暴行を止めようとせず、トラブルを笑ったり囃し立てたりしていたことも問題視。授業終了後に全校集会を実施し、改めて注意と指導を行う予定だとしている。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00000007-jct-soci