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開発中止せよとの声も多い?新型ステルス戦闘機『心神』の開発状況


日本は現在国産のステルス戦闘機を開発中です。通称「心神」。この心神開発状況についての報道を見ると、多少ばたばたした感もありますが、しかし試験飛行にも成功しており、着実に進んでいることが伺えます。心神の開発を三菱重工業が請け負い、プロジェクトは2009年度にスタートしました。


写真:i.huffpost.com

2012年3月28日に、実験機の組み立てが始まり、2016年1月28日についに実験機の報道公開が行われました。そして、同年2月11日に初の地上走行試験、さらに4月22日に県営名古屋空港から初飛行を行っています。上昇、下降、旋回などの基本特性の試験結果は良好でした。心神開発状況の中で気になるのは、その中心ともなるステルス性ですが、現在、そのステルス性能を調べている段階です。そして、軍事的、財政的、技術的な妥当性が認められれば、2018年より国産戦闘機の開発開始となる予定です。point 306 | 1

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写真:army-technology.com

心神のステルス技術はアメリカのステルス戦闘機とは基本的に異なります。アメリカのステルス戦闘機は特殊コーティングによってステルス性能を発揮しますが、心神は電磁波を吸収する複合材料を採用することで、ステルス性を発揮します。この技術は「日本企業だけが開発することができる」とも言われており、その点において心神は、アメリカのステルス戦闘機を超えたとも言われています。

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写真:mod.go.jp

また、心神開発状況において注目されているのは自動化です。自動車でも自動運転技術が急ピッチで進んでいますが、心神においても同様のようです。心神のパイロットは、コントローラーを使ってただ飛行制御コンピューターにどう飛びたいかをインプットするだけで良いのです。後は、機体制御を全て飛行制御コンピューターを行います。現在、大型旅客機も多くの部分で自動化となっていますが、戦闘機のような音速でスピードで飛ぶ機体でも、この自動化は重要です。というのは、人間が操縦しないほうが、より素早く姿勢を変化させることができるように設計されているようです。さらに、戦闘や事故などで主翼の一部が壊れてしまうようなことがあっても、ソフトウェアによる自己修復飛行制御によって、安全に動かすことができるようになっているようです。point 416 | 1

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写真:popularmechanics.com

心神の開発に関しては、中国でも関心が高いようです。軍事バランスに一定の影響を与えることになるからです。ところが、そのような中にあって、国内の一部からは開発の中止を求める声も上がっています。それは中国をはじめとする他国との無用な緊張を避けるべきだということよりも、税金を無駄なことに使う名ということのようです。無駄とはどういうことなのかというと、ステルス戦闘機は時代遅れだというものです。

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写真:popularmechanics.com

敵に発見されることなく飛行することができるステルス戦闘機の主たる目的は先頭よりもデータの収集にあります。しかし、現在、データの収集は無人ステルス機が担うようになってきています。無人ステルス機は開発コストが比べ物にならないくらい安く、撃墜されても良いということを前提に作られています。このような時代の流れにあって、莫大な税金を投入し、ステルス戦闘機を開発する意味がないというわけです。ちなみに政府はこれまで400億円近いお金を心神の開発のために投入してきています。point 310 | 1

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しかし、国産の戦闘機の開発は、平成7年のF2戦闘機以来21年ぶりのことです。その意味でも、心神の開発は大きいと言えます。ステルス戦闘機に関しては、アメリカがF22戦闘機の実戦配備しています。また、ロシアや中国なども次世代の戦闘機として開発に力を入れていますので、日本が後れを取るわけにもいきません。これからもしばらくは心神開発状況を注視していく必要がありそうです。

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