幼い子供が犠牲になる虐待のニュースが絶えない昨今、そんな子供たちを守る最後の砦ともいえる「児童相談所」。そんな子供たちを守ってくれるはずの機関で、不祥事が目立ってきました。なんと、今度は福岡市の児童相談所にて、職員が施設内で女子中学生にわいせつな行為をする事件が発生してしまったのです。

担当生徒に

今月2日、福岡県警は同県に住む福岡市児童相談所職員の男（36）を、県青少年健全育成条例違反の疑いで通常逮捕しました。被害者の女子中学生（14）が18歳に満たないことを知りながら、2月18日ごろに福岡市の児童相談所である「市こども総合相談センター」の施設内でわいせつな行為をした疑いがあるのです。男は警察の調べに対して「一切していない」と容疑を否認しているという事です。point 247 | 1

女子生徒はセンターに入所中で、男は2人きりで女子生徒の相談を受けていました。そして、3月13日に女子生徒が「容疑者から複数回わいせつな行為をされている」と、通学中の中学校の養護教諭に相談したことで問題は発覚したようなのです。福岡市児童相談所は取材に対し、「3月上旬に別の職員が女子生徒から『逮捕された職員にわいせつ行為を受けた』という相談を受けた。しかし、生徒が事を大きくしないでほしいという希望だったので、警察には相談も通報も行なわなかった」と回答しています。事を大きくしないでほしいという生徒の気持ちも分かりますが、警察に通報しなかった事で彼女が更なる被害に遭うかもしれないという考えはできなかったのでしょうか。point 429 | 1

今回の件に関して、このセンターの所長は「極めて遺憾。捜査の状況を見守りながら、把握した事実に基づき厳正に対処する」とのコメントを発表しました。この職員を処分しても、女子生徒の心に深い傷を負わせてしまった事実は消えません。女子生徒からわいせつ行為の相談を受けた職員も、自身が本当に正しい行動をしたのか考えるべきですし、処分の対象になってもおかしくないはずです。point 240 | 1

性被害者

今回の事件は、弱い立場の未成年、しかも中学生を狙った極めて卑劣なものです。このような事件は決して珍しいことではなく、男女1,664名を対象に実施した意識調査でも、全体の15.point 147 |

0％が「子供の頃、性被害に遭いそうになった」と回答しているのです。いくら被害にあった女子生徒の希望とはいえ、犯罪行為の申告があったにも関わらず、警察に相談も通報もしなかった児童相談所。この場が子供を守ってくれないなら、一体誰が子供を守ってくれるのでしょうか。今回の事件で、子供に限らずショックを受けた人は決して少なくないはずです。point 165 | 1