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ペンで表現するペン画の特別技法5つの解説


ペン画はその線の詳細な表現から、仕上がった作品がとっても繊細で丁寧な仕上がりになります。たった1本の黒のインクペンを使って、まるで写真の様なアートを描くこともできます。基本的に知っておきたいペン画の技法5つを紹介します。

 

技法その1.クロスハッチング


写真:okwave.jp

クロスハッチング技法とは、線を何本にも交差させて立体を描いていく方法です。たくさん線を重ねてクロスさせれば影がおおくなり、暗くなります。漫画などでは、スクリーントーンをつかわずに、色の表現であったり、陰影に使われたりする代表的な技法です。こつは、線をゆがませず、まっすぐに均等にクロスさせることが原則です。この技法を用いるのは、硬い質感を出すものを描くときに良く用いられます。また面があるもの、石像や立体的なものは、この技法が適しています。描き方によっては丸いものも表現できる為、ペン一つで3次元まで表現できる美術でもよく使われる技法名でもあります。point 357 | 1

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技法その2.アタリ線


写真:illust.moe

キャラクターや人物の描写をかくときに使う技法で、顔や体の部位をラフにスケッチすることを全般にこう呼びます。アタリ線はあとで、消すことが前提となりますので、消しゴムで消せるインクか、もしくは鉛筆で描いていきます。アタリ線はたとえキャラクターが全身が隠れるドレスを着ていたとしても、身体のバランスや身長設定が崩れてしまわないように、必ずアタリを描くことから始めます。そうすることで、人物の等身がぶれることなく、同じキャラクターを同じサイズで描くことが出来るのと、キャラクターの躍動感も表現することができますので、漫画の様な動きのあるものを描くときには欠かせないステップです。point 364 | 1

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技法その3.点描


写真:seiga.nicovideo.jp

ペンだからこそ効率的で有効に描けるのが、この点描です。対象物を描くのに、線で描くのではなく、すべて無数の点を描き続けて一つのオブジェに仕上げる技法です。点を打つ量によって、濃淡や明暗を調節して視覚効果を調整します。ボールペンを使用する場合は、にじみがないゲルインキボールペンを使います。とにかくこの技法は時間と今期との勝負です。ひたずらペンを打ち続けるだけの作業ですが、非常に細部がきれいに表現できるのと、刺繍で仕上げたような質感が表れるのが特徴で、べったりとインクを塗りつけたオブジェとは雲泥の差がでますので、出来上がった時の達成感はひとしおです。根気よく頑張りましょうpoint 371 | 1

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技法4.ランダムハッチ


写真:talens.co.jp

ランダムハッチとは、ペン先を落とした場所からランダムにハネさせて短い線を描く技法です。この方法ではキャラクターや人物の髪の毛や、背景を描くのに用いられることが多く、しっかりとした形があるものより、動きがあったり抽象的なものを描くのに適しています。ペン先を紙に軽く落とし、ペン先から5ミリ程度の長さの線を四方八方に、ランダムに描きます。濃淡はどの程度重ねて描くかで、変化をつけていきます。この技法は拘束なしにその名の通り、ランダムに描くのがポイントですので、几帳面になりすぎず、自由に描いていきましょうpoint 332 | 1

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まとめ


写真:sashietenjikan.art.coocan.jp

ペン画の特徴は、細かいものがとても丁寧に表現できるところです。特に水彩画のように色の濃淡を配色で作るのではなく、回数で作っていきます。ペン画は足し算の世界ですので、どんどん足していくことでオブジェや絵画、被写体が完成します。ペン使いに慣れてしまえば、どんな被写体もお手の物。ペン画で出来る表現はおくがふかいので、一度はまればどんどん上達して新たな独自のペン画の世界を開拓することが出来ますよ。まずは簡単な基本技法からトライして、ペン画の楽しさに触れてみてください。point 322 | 1

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