X
    Categories: CELEB

サザンオールスターズが日本の音楽界に与えた影響


サザンオールスターズと言えば、だれもが知る日本を代表するロックバンドです。「サザン」と聞くだけで、どこからかさわやかな海風が吹いてくるような気もするし、人の心の内側にまで突然響いてくる歌詞や独特な節回し、一度聴いたら忘れられない桑田佳祐のあの歌声など、何をとってみても唯一無二な存在であることは間違いありません。私は、特にサザンオールスターズのファンということではありません。しかし、私の人生のところどころにはサザンの音楽が何度も登場してきました。それは自然に、そして必然的に。

 


写真:okmusic.jp

サザンオールスターズが誕生するのは、メンバーがまだ青山学院大学の学生だったころで、1974年から断続的に活動が始まったそうです。何を隠そう、1974年というのは私自身が生まれた年なのです。なんだかうれしく感じます。デビューは1978年の「勝手にシンドバッド」、その翌年の「いとしのエリー」が大ヒット。私が記憶にあるのは1980年代の「チャコの海岸物語」、1990年代は「涙のキッス」「エロティカ・セブン」「愛の言霊 〜Spiritual Message〜」など、どれもこれも名曲と言わざるを得ません。そして2000年代の「TSUNAMI」へと続きます。幅広い世代に支持されているまさに化け物ロックバンドです。point 371 | 1

ADVERTISEMENT

 

 


写真:barks.jp

大半の曲はバンドのリーダーである桑田佳祐が作詞・作曲・歌唱を担っています。デビュー当時から異彩を放っていた彼は、そのさまざまな要素で音楽業界から良くも悪くも注目されることになります。まずあの独特の歌唱法。日本語を外国語っぽく発音してロックのリズムに乗せやすくする歌い方は、当時賛否両論あったようです。しかし、これはサザンの音楽性を決める重要な要素の一つ。ボーカルに一つの楽器のような役割を与えることで、バンドの他の要素との融合をはかったといえます。つまりは、「一人の歌手と伴奏者だち」ではなく、「ロックバンド」という形を音楽で表現したのでした。point 345 | 1

ADVERTISEMENT

 


写真:cmjapan.com

初期のサザンは、洋楽を意識したロック、ブルース、ソウルへの傾倒が顕著でした。さらにどこか懐かしい昭和の歌謡曲や、グループサウンズなど日本の音楽からの影響も見られ、そこに独特の語感の歌詞が乗るという、非常に複雑なバランス感覚で成り立っていました。

ADVERTISEMENT

 


写真:matome.naver.jp

その後メンバーの原由子が産休に入り、サザンとしての活動を一旦活動を休止。桑田佳祐はKUWATA BANDとしての活動の後に個人ソロを開始しました。この活動休止について後に桑田佳祐は、「あのままサザンを続けていたらではパンクしてしまいそうだった」と語っています。ちょうどメンバーがサザンというものを見直すいい時期だったのかもしれません。

ADVERTISEMENT

 


写真:barks.jp

1988年「みんなのうた」を発売し、サザンとしての活動を本格的に再開しました。加えてこのシングルから小林武史がアレンジ、プロデュース業を行うようになっています。ここからサザンの音楽性には変化が見られるようになりました。小林武史と言えば、さまざまなミュージシャンのアレンジャーやプロデューサーとして活躍している人物ですが、その能力の高さは桑田佳祐の信頼もあつく、小林武史の前衛的ともいえる新しい手法がプラスされています。もともとのサザンの持つ、少しどこか泥臭さが残る少年のような魅力にあふれたサウンドとは違うものに変化していきました。曲によって新しいイメージを持たせるような作りこまれた楽曲が次々に登場します。1995年以降プロデュース名義は主にサザンオールスターズと表記されるようになりました。1997年あたりからは、「夏」「爽やか」などの売れ線系路線から離れ、ハードロック、プログレなどを意識した曲を多くリリースします。そして、2000年「TSUNAMI」を発売。サザンのシングルでは久々となった切ないラブバラードのこの曲は大大ヒット。日本レコード大賞も獲得し、一躍「TSUNAMI」は国民的一曲となりました。2009年以降、サザンオールスターズとしての活動を無期限休止にすることを発表。そして2013年デビュー35周年を迎えることを機として活動を再開しています。point 650 | 1

ADVERTISEMENT

 

 


写真:kawashin1958.cocolog-nifty.com

サザンオールスターズがロックバンドとして、独自の道を歩いてきました。それはバンド結成当時から揺るがないものです。しかしサウンドは時代とともに変化し、現在は実験的なものやセンチメンタルなバラードなど、自在に操るバンドとなりました。私たちは知らず知らずのうちにサザンの音楽を聴いて、少なからず影響を受けています。

ADVERTISEMENT

 


写真:cafebleu71.exblog.jp

ボーカルをバンド音楽に溶け込ませるように作られる楽曲の手法は、他の歌手やバンドにも大きく影響を与えたと言っても過言ではありません。ロマンティックなバラードから、ある意味ギリギリを狙うような革新的な楽曲まで、他が真似できない「サザン」は、圧倒的な存在感で日本の音楽業界を常にリードしています。

ADVERTISEMENT