恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演中だった女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が亡くなってから一夜明けた5月24日、木村さんがネット上で誹謗中傷を受けていたことから、度を越したSNSなどの書き込みへの法規制を求める動きが広がっています。
木村さんの急死を悼む声が世界中から寄せられているのと同時に、リアリティー番組の危険性などの指摘も相次いでいます。
22歳という若さでネット上での誹謗中傷に心を痛め、自ら命を絶ったとみられている木村さん。
木村さんが所属する団体「スターダム」のエグゼクティブプロデューサーのロッシー小川氏(63)は本紙の取材に、死因については「警察から何も聞いておりません」と回答、誹謗中傷への法的手段については「現時点では何も決まったことはない」としました。
ただ周囲ではこの日、悪意ある投稿者に対する法的措置を視野に入れた動きが出てきています。
女子プロレス界のレジェンド長与千種(55)は自身のツイッターを更新し、
沢山の皆様から願いの言霊を頂きました。私も選手を預る立場で団体を運営する人間です。皆様の一つでも願いの請負い人として出来るだけ周りの団体様や
スタッフと話をしプロレス界に
属する選手を守れるよう策を講じます。そして著しく道徳尊厳無き言霊を放った人達へのそれなりの措置を考えてみますADVERTISEMENT — 長与 千種 Chigusa Nagayo (@chigusa8888) May 23, 2020
「道徳尊厳無き言霊を放った人たちへのそれなりの措置を考える」
「これはプロレス団体が言霊で殺(あや)める人種への最強の宣戦布告です」と激しい言葉で発信しました。
母で元プロレスラーの響子さん(43)らの意向を踏まえた上での支援を約束したのです。
さらにインターネット署名サイトでは木村さんの死を受け「匿名アカウントによる誹謗中傷を撲滅するために、プロバイダ責任制限法の改正と刑事罰化を求めます」と題した署名活動ページが立ち上がっています。
情報開示請求には約3カ月から数カ月かかると言われているため、今後は手続きの簡略化などを政府に要求する見通しとみられます。
ちなみに、匿名での誹謗中傷で他人を死に追いやる行為は韓国では「指殺人」と呼ばれているのですが、同じく日本でも深刻な社会問題となっています。
このように罪の意識のない「指殺人」木村さんを死に追いやったように、尊い命が奪われているのに何にもせず、終わらせるのは許せないですね。
「テラスハウス」のように、リアリティーショーと呼ばれる視聴者参加型のTV番組は低予算で高い視聴率が期待できることから海外でも人気です。
複数の男女が愛を見つけるため島で暮らし、最後に残ったカップルが賞金5万ポンドを獲得するイギリスの人気リアリティー番組「ラブアイランド」では元司会者や元出演者らの自死が相次いでいるため、出演者らに対するメンタルケアが欠かせませないようです。
ネットいじめの多くは日常生活に影響を及ぼし、絶え間ない苦痛と心配の種になります。
執拗なネットいじめの結果、自死や自傷行為などの悲劇的な事件が発生しています。
SNSもツールのひとつ。道具やツールは便利なものだけど、使う人によって凶器に変わるのです。
今一度、皆さんにSNSの使い方について改めて考えてほしいなと思いますね。