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安倍晋三支持者vs反安倍勢力!揺れる日本の政治


安倍晋三という政治家は、昭和の妖怪・岸信介の孫です。岸信介の弟が佐藤栄作で、岸=56・57代、佐藤=61・62・63代、安倍=90・96・97代というように、この家系3人だけで、日本の歴代総理大臣の約1/8を占めています。そしてその宿命を、生まれた時から叩き込まれてきた人間が安倍晋三なのです。


写真:i0.wp.com

さらに特筆すべきことは、1960年の第一次安保闘争の時の首相は岸信介、1970年第二次安保闘争の時は佐藤栄作であり、特に前者では米国との間に締結されていた日米安全保障条約(安保条約)の自動延長の可否について、反対の国会議員を含む野党勢力・労働者や学生、一般市民までもが参画した日本史上で空前の規模の反政府デモがあり、国会を取り巻く数万のデモ隊を前に、岸首相は実弟の佐藤栄作氏を前に自分の非力を憂いたとさえ伝えられています。point 273 | 1

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写真:twimg.com

安倍晋三総理大臣はそうした家系に生まれ、入り婿同然であった実父・安倍慎太郎元外相の早逝を受けて、ある種の“帝王学”を学んたのではないかと思われます。ただ残念なことには、彼にはそれだけの器量がなかったことです。

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なんだかんだ言いながら、安倍首相の支持率はそれほど落ち込みません。なぜなら彼の言説は普通一般の国民に受け入れやすいからです。正しくポピュラリズム(大衆迎合主義)の申し子といえるでしょう。わかりやすいというよりも、単純なのです。仕方ありません。それが彼の器量であり、特質なのですから。

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写真:nicoblomaga.jp

ですから安倍総理の支持者は、おおむね大衆です。大衆とは何かといえば、難しいことは考えずに感情の赴くままに好き嫌いでものごとを決める人間集団のことです。でも確かに言えることは、安倍総理はそんな大衆が心配している国防問題に対してわかりやすい答えを提示しています。外国が攻めてくるなら打ち払えということです。実はこれで、明治維新は始まりました。ですから今起こっていることは、歴史的フィードバックです。

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写真:blogimg.jp

さらに反安倍勢力とは何かといえば、一つは自民党と同じ考えを持つ内部での対抗勢力です。そしてもう一つは全く違う基本理念で対抗する野党勢力です。そういう意味で言えば、戦後の日本の政治はほぼすべて、自由主義本流・自由主義左派(中道)・斬新的社会主義の三派で折り合いをつけて政策決定をしてきたといえるでしょう。

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写真:sputniknews.com

日本の政治が揺れているのは、別に今に始まったことではなく、本来政治というものは揺れていることが当然のことなのです。そういう意味では、戦後の長い期間にあまりにも政権交代をしていなかった日本の政治形態こそが、逆に不健全であったといえるかもしれません。

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