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    Categories: HEALTHLIFE

手術で女性の体を作ることはニューハーフが自分らしく生きる方法



写真 veltra.com

新宿二丁目や大阪の堂山界隈に行くと、ニューハーフの方をよく目にします。彼女らの多くは体と心の性別が一致しない状況を抱えており、本物の女性に少しでも近づくべく、ホルモン治療や手術を行っています。しかし現代社会では仕事などの面で、生まれついた性と反対の性で生きることは非常に多くの苦労を伴うのです。

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男性器があることだけで苦痛に感じる状態とは


写真 www.afpbb.com

女性の心を持ったニューハーフの方も、治療をしない状態では男性の体を持っています。つまり一般男性と同じように性的な興奮をしますし、性毛の濃さや体臭なども同じものを持っています。女性が男性のムダ毛などに嫌悪感を抱くことがありますが、それと同じ感覚で自らの体を見なければならないのです。
また、パートナーを求める際にも、女性が男性を愛する気持ちでいるのに、社会からは男性であることを求められ、また理性や精神とは別の部分で体が異性(あるいは同性)を求めてしまいます。これらは非常に苦痛なことであり、男性器を切除することは悪くなった臓器や大きなイボなどを切除するのと同じことと考えるべきなのです。point 385 | 1

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どこまで女性に近づけるのでしょうか?


写真 www.asoview.com

ニューハーフの多くは水商売や風俗店で働き、生活費や手術費用を捻出しています。戸籍と異なる性を受け入れる企業は少なく、会社勤めをしている人はごく少数です。
性転換手術はSRSと呼ばれ、睾丸の除去から女性器の形成まで多くの段階があります。最初に睾丸の除去が行われますが、それまでにホルモン療法を行う前提があります。睾丸を除去すると女性的な体を維持する為のホルモン摂取が少なく済みますが、精子が作られなくなることから男性として子供を作ることは不可能になります。ニューハーフヘルス店ではこの状態を「(竿)あり(玉)なし」と呼び、在籍している方も多いです。point 364 | 1

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その後なるべく早く陰茎を切除します。排尿のための尿道が形成され、最も手順が少ない性転換手術ではこれで終了となります。膣がありませんので性交渉は不可能ですが、体への負担や危険が少ない特徴があります。それでも全身麻酔で行われるものですが…。

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写真 healthcare.utah.edu

完璧な女性化を求める方は、造膣手術というプロセスを経ます。医療用ドリルで穴を開けるもので、危険性や費用が高くなります。手術後はダイレーションと言う穴が塞がらないための棒を入れる行程がありますが、猛烈な痛みに耐える期間がしばらく続きます。そこまでの苦労をした上で、美容整形も行い、女性になります。それは憧れではなく、本来あるべき体になるための「治療」なのです。

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全てのニューハーフの方が女性の心を持っているのか?


写真 gero-spa.or.jp

ニューハーフの方は女性の姿で毎日の生活を行っていますが、全てが女性の心を持っているわけではありません。男性であるが、女性の体になることに憧れを抱いているという方も存在します。性自認や性的志向にはホルモンの影響が強く、例えばホルモン療法や睾丸の除去でホルモンのバランスが崩れると、これまで憧れていた女性の体に対する気持ちが変化することもあります。そのことで手術が後悔に変わるケースもあり、本当に自分の心の性は女性なのかと言うことを考えてみる必要があります。公的なルートでの性転換手術までには性転換の必要性を時間をかけて考える指導がなされますが、非公式の手術では十分に考える機会が無いのが問題になっているのです。point 402 | 1

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当たり前の幸せを掴むために必死で生きている


写真 sanook.com

性転換手術を志すことは、体のハンディを克服するための手段です。彼女らの生き様を見ていると、面白がったり、軽蔑することは筋違いのことであると思うでしょう。心の性が、本当の性別です。LGBTの存在がクローズアップされていますが、社会の認識はまだ足りないと言わざるを得ません。

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