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施設内で多発する子ども同士の性暴力…そのうち7割が男子同士!?


昨年10月から今年の5月にかけて、原則18歳までの子どもが生活する児童養護施設など、全国にある入所型の児童福祉施設21カ所で過去10年間に起きた子ども間の性暴力について調査を行ったところ、衝撃的な事実が発覚しました。

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児童福祉施設

なんと児童福祉施設内の子ども同士で起きる性暴力は、同性間が7割を占め、特に男子同士の事案に重大な傾向があることがわかってきました。大阪府や兵庫県内の児童福祉施設や児童相談所の職員、研究者ら約20人でつくる「神戸児童間性暴力研究会」が調査を行いました。その結果、集まった197の事案について分析を行い、加害児と被害児を1対1でとらえた場合、調査対象は308ケースにものぼったということです。point 250 | 1

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加害児は156人、被害児は192人で加害児の89%、被害児の64%は男子ということです。加害児の年齢は、85%が9歳以上で、これは、男子から男子への性暴力が全体の62%を占めていることを示唆しています。被害児は各年齢層にいるものの小学生が60%を占めていることがわかっています。こうした調査結果をもとに、施設職員らは子ども間の性暴力の多くが、性的衝動によるものではなく、支配欲や知的障害など別の理由で起きていることを指摘しています。先日にも神奈川県内にある児童養護施設内で、小学校高学年の男児が女児に下半身を触らせる“性暴力”がありました。point 336 | 1

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加害者である男児は、親が精神疾患を抱え、包丁を投げられるなどの身体的虐待を受けていたそうです。同施設に勤務する女性職員は「加害者自身もいろいろな被害を受けて施設に来ている。親からの性暴力や、目の前で性行為を見せられたかもしれない。でも、そこまでは子供に聞けない」と、性暴力につながる子供たちの背景を汲み取る難しさを語りました。また、「性的事故を起こしてしまう子供たちは、何かしらダメージを背負っている。子供が性的被害者・加害者になってしまうのは、いずれも大人の責任だ」と言葉を噛みしめました。point 303 | 1

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一方、児童養護施設では、健全な成長を支え、性への理解を深めてもらうために子供たちの年齢や理解力に合わせて、良いタッチ・悪いタッチなどを教える「性(生)教育プログラム」などが取り入れられています。しかし、施設内での性暴力が絶えない事実があり、このプログラムを実施している同施設勤務の女性職員も「性の授業をやっていたが、事故を防げなかった」と悔しさをにじませています。point 238 | 1

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問題視され始めている児童養護施設での性暴力ですが、その実態は長年、明らかにされてきませんでした。被害者の支援などを行っている民間団体「施設内虐待を許さない会」の竹中勝美事務局長は、「子供間の性暴力は、昔からの問題だった。にもかかわらず、多くの関係者は積極的な対策を取らず、黙認し続けてきた」と指摘し、「性暴力や虐待は魂の殺人。子供たちに残す傷は深く、人生を破壊する。発覚した事案に対処するだけではなく、施設内の暴力を根絶する環境整備、学校や児相との連携が必要だ」と語っています。施設関係者らが見てみないふり続けてきた実態が浮かび上がった今、子供達へどのような支援が必要なのかが今後の課題のようです。point 361 | 1

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