X
    Categories: LIFE

鰆のおろし方と定番西京焼きレシピ


鰆は淡白な白身が特徴の美味しい魚です。体長が大きなものでは1メートルを超えることもあり、胴体が細長く幅が無いことから狭い腹で「狭腹(さはら)」が訛って「さわら」と呼ばれるようになったと言われています。一般的には魚編に春と書く「鰆」が広く知られていますので春が旬の魚と思われがちですが、春先から初夏にかけてを旬の時期とするのは関西だけで、関東を含む東日本では脂乗りが良い産卵前の真冬が旬の「寒鰆」として人気があります。水が冷たい日本海側沿岸で獲れる魚で、福井県、京都府、石川県付近の北陸から山陰にかけて漁獲量が多く、刺し網漁や定置網漁によって水揚げされています。


写真:プライドフィッシュ

 

鰆のおろし方は、始めに表面に付いている汚れや雑菌を洗い流します。さば科の魚なのでうろこが無いので、洗うだけで準備は完了です。包丁をエラの下に入れて腹の部分を開き、肛門辺りまで切り開いたらエラと内臓を掻き出し取り除きます。この時にエラの上下の付け根から後ろにかけて包丁を入れておくと簡単に取り出すことができます。取り除いたら水で腹の内側を良く洗い。腹びれの部分から頭を切り落とします。次に三枚におろすために、背中側から尾に向けて背びれに沿って軽く包丁を入れ、腹側も同様に尾に向けて切り込みを入れておき、尾に近い部分から包丁を入れて中骨に沿って一気に二枚におろします。二枚におろせたら裏返して反対側も同様にしておろし、腹骨と薄皮をそぎ取るように包丁を入れて三枚おろしの完成です。お刺身にする場合は血合いに沿って包丁を入れて、血合い部分の小骨を切り取ってから食べやすい大きさにそぎ切りにします。切身にする場合は肛門部分から半分に切り分け、頭側のみ血合いの小骨を切り取ってからさく取りします。肛門より尾の部分には血合いの小骨はありませんので、そのままさく取りにできます。おろす時のポイントとしては、鰆は身が大変にもろい魚なので、おろすときに身を曲げてしまうとその部分から裂けてしまいますので気を付けましょう。point 618 | 1

ADVERTISEMENT


写真:釣り河北

 

鰆は生、焼き、揚げと、どのように調理してもおいしい魚ですが、特に定番となっているのが西京焼きです。淡白な身に西京味噌の風味とコクがしみ込んで、ご飯のおかずやお酒の肴として人気のある料理です。西京焼きのレシピは、白みそ、みりんがそれぞれ大さじ2杯、日本酒を大さじ1杯、砂糖としょうゆを小さじ1杯を容器に入れ混ぜ合わせ味噌床を作ります。市販の西京味噌を購入してそのまま使っても問題ありませんが、砂糖とみりんを少々加えておきましょう。point 277 | 1

ADVERTISEMENT


写真:ボブとアンジー

 

次にさく取りした切身2枚を用意して、余分な水分と臭みを取り除くために切身全体に軽く塩を振り、30分から1時間ほど冷蔵庫に置いておきます。切身から出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取ってから味噌床に漬け込みますが、切身の全体に味噌がまんべんなく広がるように、ゴムヘラなどを利用して切身に味噌を塗るようにして、なるべく切身が重ならないように並べておくと味が全体に染みこみます。漬け込んだら容器ごと冷蔵庫で保管しますが、あっさりした味なら1日、しっかりと味をしみ込ませるなら4日程度を目安に漬け込んでおきましょう。焼くときは切身に付いている味噌をしっかりと落すことが大切ですが、水洗いしないでキッチンペーパーなどで拭き取るようにします。味噌が付いたまま焼いてしまうと、すぐに焦げてしまうので気を付けましょう。後はグリルで中火程度の火加減で、焦げ付かないように注意しながら焼き上げれば完成です。point 460 | 1

ADVERTISEMENT


写真:のりえレシピ

 

味噌床は3回程度は繰り返して使っても風味が落ちないので、切身が残っている場合は同じ手順で漬け込めば、また西京焼きを楽しむことができます。但し、塩分が弱くなってくるので、味噌を少し足してあげることが繰り返し楽しむためのポイントです。

ADVERTISEMENT