「自分だけが幸せだったらそれでいい」
近年、自分だけが損をするのは絶対に許せないそんな個人主義、自己中心的思考を持っている人が多くなっています。
しかし、まだ私たちの社会も捨てたもんじゃありません。先に述べたように、マイナスイメージの世の中ではありますが、最近、人の心を温かくさせるエピソードが公開され話題になっています。
１２月５日、とあるオンラインコミュニティーにて、「私たちの世の中はまだ捨てたもんじゃない。」というタイトルで記事が掲載されていました。
この記事を作成したAさんは、生後１００日が経過したばかりの娘がいる３０代の父親でした。
Aさんがこの記事をオンラインで掲載した理由は、５日の朝に起きたある出来事がきっかけだったそうです。
近年、子を持つ多くの親が共働きであるように、Aさんもやはり子供のために毎日働く一般的な父親です。
まだ娘は寝ている時間帯の早朝、やっと仕事が終わって帰宅し、さあ寝ようと思ったAさんをワッと驚かせる大きな鳴き声が聞こえてきたのです。
Aさんの娘がどこか具合が悪いのか普段とは違った大きな声で泣き出し、驚いたAさんと妻は慌てて車に乗り込んで娘を緊急病院に連れていきました。
いつになっても泣き止まない娘が気になりすぎたせいなのか、Aさんは信号待ちの前のベンツに衝突してしまったのです。
信号を待っていただけなのに、衝突された車の中には５０代ぐらいに見える男性Bさんが乗っていました。Bさんは車の中から出てきました。
AさんはBさんが怒っているに違いないと予想していましたが、Bさんは意外な反応を見せたといいます。
Bさんは、自身が乗っていたベンツの様態とAさんの車を見渡し、「赤ちゃんが泣いているようだけど、こんな早朝に病院に行くのかい？」といい、「特に目だった傷もないし、そのまま病院に向かいなさい」とAさんに言い放ったのです。
Bさんは、謝罪しながら名刺を渡すAさんに向かって「最近の若い父親を見ると遅くまで仕事をして、本当に可哀想でならない。」と言いその場を離れました。
その後、病院についたAさんは自分の車を確認してみて本当に驚きました。なんと前のバンパーはもちろん、ナンバープレートまで凹んでいたのです。
自分の車がこの状態なら、Bさんのベンツもきっと同じくらい傷があるはずだろう。申し訳ない気持ちでいっぱいになったAさんは、名刺の裏に書いてある私の電話番号に必ず電話してほしいという事情を伝えたくて、記事を掲載したといいます。
ネット上では、「こんなにも温かい人がいるんだ」「ベンツに乗っていた人はベンツ級の対応だった」など数々のコメントが寄せられています。