6月28日、政治団体「れいわ新選組」の山本太郎代表（参院議員）が東京都内で記者会見を開き、自立ステーションつばさの事務局長で、重度障害のある木村英子さん（５４）を参院選で擁立すると発表しました。れいわの擁立候補はこれで４人目となります。これにより、山本代表は自らも含め、候補者を選挙区と比例区にどう振り分けるか今後決めるとしています。
木村さんは、生後８か月の時に、歩行器ごと玄関から落ちるという大怪我を負いました。その時、首を損傷したことにより、脳性まひなどの障害を患ったといいます。それ以降は車いすの生活が続き、現在は首から上と右腕が少ししか動かない状態だそうです。さらに、文字も以前は書けていたそうなのですが、今は書くことができないことを明かしています。point 219 | 1
28日に開かれた記者会見では、車椅子に座った状態で山本代表と並んで登場した木村さん。現在の活動としては、介助者の付き添いを受けながら障害者支援に取り組んでいるといいます。木村さんは「普段の生活の中に障害者が少なく、健常者との間で心のバリアーが大きい。自分の体をもって障害者政策を少しでも変えたい」と政界進出への意気込みを語りました。さらに、「重度障害者が地域で生きるには、命すら保証されないほど深刻な状況に置かれている」と指摘し、「年々悪くなっていく」という障害者対策の整備を訴えていました。point 310 | 1
山本代表は今までにないジャンルの擁立候補者について、「今回の候補者は『生産性』（をテーマに擁立した）。生産性で人間の価値がはかられる社会になっている」と話しています。その上で「国会の議場は車いすが入れる態勢でなく、介助者も許されていない。７００人以上国会議員がいながら、どうして当事者がいないのか。当事者抜きで当事者のことを決めるのはおかしくないですか」と訴えました。point 247 | 1
れいわ新撰組はこれまでに、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会（家族会）元副代表の蓮池透さん（６４）、女性装する東大教授として有名な安冨歩さん（５６）を擁立すると発表しています。今回の会見について、ネット上では様々な意見が上がっています。
「障害を持っている方が立候補する事は良いと思う。ただし、それが本人の意思なら。この方が山本太郎にただ担ぎ上げられただけでないことを願ってるよ。」
「障害者が政治に参加することは良いことだと思うが、参議院議場がこの方に対応していることを山本は確認しているのだろうか？ 仮に当選した後 この方に合わせて議場の改造に時間をかければ、この方を山本が利用するだけだ。この方は大丈夫か？くれぐれも 山本に利用されることにないよう願います。」point 269 | 1
「私も障害持っています。障害者が国政に参加することはとても素晴らしい事ですが、本人の堅い決意で立候補するのであれば一票入れてもいいけど、ただ山本さんからかつがれて立候補するならやめたほうが良いかと。」
意見の多くは、山本代表に利用されているのではないかという木村さんを心配する声が多く見られました。また、障害があるからこそ、職務を全うするのには厳しいのではないかという厳しい声も見られました。今回の立候補には、新たな試みであるからこそ立ちはだかる壁は大きいようです。