日本民営鉄道協会は12月19日、「2019年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング」を発表しました。
2019年度の最新ランキングによりますと、1位は座席を詰めないといった「座席の座り方」。
2位は「乗降時のマナー」という結果となりました。
前回調査で3位だった「座席の座り方」が首位となり、
また、前回1位だった背負いリュックなどの「荷物の持ち方・置き方」は3位にランクを落とすなど、
電車内における迷惑行為の順位が大きく変わりました。
ランキングは民鉄協がホームページ上で、駅や電車内で迷惑と感じる行為を三つまで選んでもらうアンケートに基づいて作成。
今年は10~11月に実施し、2676人が回答したそうです。
同調査は1999年から行っているもので、
これらは乗客のマナーへの理解と協力を呼び掛ける狙いがあるといわれています。
「座席の座り方」がトップになったのは08年調査以来およそ10年ぶり。
そのうち、迷惑と感じる行為には「座席を詰めて座らない」や「座りながら足を伸ばす・組む」「(眠って)寄り掛かってくる」といったものが挙がりました。
中でも「座席を詰めて座らない」は61.2%の人が回答していることがわかりました。
鉄道各社はロングシートの幅を少し長くして隣の乗客とぶつからないようにしたり、
シートの色分け、仕切り、あるいは座面にへこみを設けるバケットシート化したりするなどの対策を講じているが、
アンケートの結果を見る限りでは、思うような改善効果は出ていないことがわかります。
また、前回調査から大きくポイントを上げたのは歩きスマホなど「スマートフォン等の使い方」。
前回の21.5%から10ポイント近く増え、31.1%の人が回答しました。
その中で最も多くの人が迷惑行為だと答えたのは「歩きながらの使用」(43.1%)。
駅構内のアナウンスやマナー啓発ポスターでも「歩きスマホ」というワードを見聞きすることが増えました。
歩きスマホを「迷惑行為」だと認識する人が増えていることが背景にありそうですね。
さらに注目したいのは、今回あらたに設問に加わった「周囲に配慮せずせきやくしゃみをする」が6位にランクインしたこと。
風邪をひいていなくても、思わずくしゃみが出たら周囲の乗客から白い目で見られたという経験がある人は少なくないでしょう。
せきやくしゃみの飛沫は最長で4m飛ぶという研究結果もあるといわれており、
満員電車でウィルスが飛散したらひとたまりもありません。
危ないと思ったらマスクをするといったマナーが普及するとよいのですが…。
地域別ランキングも同時に発表されている。結果は次のとおりとなります。
【関東】
1位 座席の座り方
2位 スマートフォン等の使い方
3位 乗降時のマナー
4位 荷物の持ち方・置き方
5位 騒々しい会話・はしゃぎまわり
【関西】
1位 座席の座り方
2位 荷物の持ち方・置き方
3位 乗降時のマナー
4位 騒々しい会話・はしゃぎまわり
5位 スマートフォン等の使い方
これら一連の報道に、ネット上ではこんな意見が寄せられています。
「お互い着膨れ状態なのに肘をグイグイ張って譲らず、ゲームし続ける奴
顔見ても全然平気というか意識不明な状態と思われる
スマホは人の心を崩壊させる瞬間を作るものだと思う」
「周囲の人が道を譲ってくれるとたかをくくっているから、歩きスマホは減らない。
歩きスマホを減らしたいなら、そんな連中に気を利かさないことが重要。
前を見て歩かなければ、人にぶつかり、白い目で見られる。この当たり前の風景を取り戻せば良い。」
などのコメントが寄せられていました。