検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案について、現在ツイッター上では、俳優や演出家などの著名人による「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグをつけた抗議の投稿が相次いでいます。
9日夜から10日にかけて現時点で約380万件を超えるなどの広がりを見せており、話題になっています。
今回の記事では、著名人らの抗議文の内容なども見ていこうと思います。
現在、ツイッター上で拡散されている「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグをつけた抗議投稿。
改正は、検察官の定年を段階的に65歳に引き上げ、内閣の判断で検察幹部の「役職定年」を延長できるようにするといったもので、2020年1月、検察トップで「政権寄り」とされる黒川弘務検事長を異例に定年延長させた経緯もあり、強い危機感が共有されているのです。
この抗議の投稿は、普段は政治的な発言を避ける方向にある芸能人や有名人たちからも、次々に抗議の声が上がっています。
まずは女優の小泉今日子さん。
小泉さんは自身の事務所「明後日」のアカウントで、《#検察庁法改正案に抗議します》と投稿。
その後も《もう一度言っておきます!#検察庁法改正案に抗議します》などと、繰り返しハッシュタグを投稿していました。
もう一度言っておきます!#検察庁法改正案に抗議します
— 株式会社明後日 (@asatte2015) May 9, 2020
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俳優の城田優さんは、《大事なことは、ちゃんと国民に説明してから、順序に則って時間をかけて決めませんか? そんなに急ぐ必要があるんですかね》
大事なことは、ちゃんと国民に説明してから、順序に則って時間をかけて決めませんか?
そんなに急ぐ必要があるんですかね。ADVERTISEMENT — Yu Shirota(城田優)???? (@U_and_YOU) May 10, 2020
俳優の松尾貴史さんは、《明らかに自分とその周辺の訴追から逃れるためとしか考えられないコロナ場泥棒的悪辣をこれ以上許してしまったら、不可逆的に国が破壊されてしまいます。 なぜ法務大臣が「審議拒否」するような悪法を強行しようとするのかは明白》
歌手の『いきものがかり』メンバー・水野良樹さんは、《どのような政党を支持するのか、どのような政策に賛同するのかという以前の問題で、根本のルールを揺るがしかねないアクションだと感じています》
ミュージシャンのSUGIZOさんは、《検察庁法改正案、種子法種苗法、緊急事態条項。どれも恐ろしい。全く賛成できない。 けど、せめてそれらの討論は新型コロナ終息後にするべきではないの? 今じゃないでしょう?》
検察庁法改正案、種子法種苗法、緊急事態条項。どれも恐ろしい。全く賛成できない。
けど、せめてそれらの討論は新型コロナ終息後にするべきではないの? 今じゃないでしょう?#検察庁法改正案に抗議します https://t.co/10e4azYcNHADVERTISEMENT — SUGIZO (@SUGIZOofficial) May 10, 2020
芸人のウーマン村本さんは《検察という番犬を飼い慣らして、自分達を逮捕できないような仕組みを作ろうとしてるとしか思えない》《しかもコロナで国民が生活という目の前のことに盲目になってるドサクサにまぎれてコソっと通そうとしてるところに姑息さを感じる》
権力分立は権力集中しないよう抑止し国民の権利・自由を保障するシステム。検察という法の番人である検察犬に餌をあげ手懐けようとする政権。番犬に餌あげるなんて泥棒が入る前にやる手口。ということは間も無く国民の自由に不法侵入してくる
ADVERTISEMENT — 村本大輔(ウーマンラッシュアワー) (@WRHMURAMOTO) May 10, 2020
俳優の井浦新さんは、《もうこれ以上、保身のために都合良く法律も政治もねじ曲げないで下さい。この国を壊さないで下さい》
俳優の古舘寛治さんは、《独裁国家よりも民主主義の方がずっとマシなので、どうあっても #検察庁法改正案に抗議します》
さらに演出家の宮本亞門さんは《このコロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。どうみても民主主義とはかけ離れた法案を強引に決めることは、日本にとって悲劇です》などと訴えていました。
このコロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。どうみても民主主義とはかけ離れた法案を強引に決めることは、日本にとって悲劇です。#検察庁法改正案に抗議します
ADVERTISEMENT — 宮本亞門 公式 (@amonmiyamoto) May 9, 2020
このほか、元AKB48で女優の秋元才加、俳優の浅野忠信、タレントの大久保佳代子、ミュージシャンのきゃりーぱみゅぱみゅ、漫画家の羽海野チカ、漫画家のしりあがり寿らも、抗議のハッシュタグのみ投稿しており、騒動は収束が見えないようです。
検察官の定年延長をめぐっては、政府がことし1月、これまでの法解釈を変更して東京高等検察庁の黒川検事長の定年を延長し、野党側や日弁連=日本弁護士連合会などから批判が相次いでいて、今後の法案の審議の行方が注目されています。
今はコロナ対策に集中するべき時期なのに火事場泥棒みたいな法案を出してきて、言葉が出ないほどの憤りを感じますね…。
私たちの声が政府に届くといいですね。