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尾崎豊「シェリー」のシンプルな歌詞から滲み出る苦悩


「シェリー」が発表されると歌詞を通して尾崎豊さんの人生を読み取り、自身の境遇を重ね合わせる根強いファンが続出しました。正体不明のシェリーに語りかける、純情ながらも隠し切れない苦悩が描写されています。


写真:matome.naver.jp

 

尾崎豊の人生を見出す歌詞


写真:blogs.yahoo.co.jp

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尾崎豊さんの「シェリー」では、転がり続けてという表現が好まれる傾向にあります。不満さを垂れ流すこんなとこ、にたどりつき、シンガーソングライターとして、俺はあせりすぎたのか、むやみに何もかも捨てちまった、という歌詞から哀愁が漂います。捨てざるを得ないものに対して呼び起こされる罪悪感は共感を得やすく、いつにいなれば這い上がれるだろう、と低い位置にいる現状に満足していない様子を強調しています。愛すべきものすべてに、とシンプルに締められる「シェリー」には色褪せない、真摯で優しいという印象を聞く人に与えます。尾崎豊さんの本音が詰まっていると評される「シェリー」は、高校を中退してシンガーソングライターデビューした行動に対する正当性の有無、迷い、葛藤を読み取らせる魅力があります。point 337 | 1

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900万に近い再生回数


写真:YouTube

動画共有サイト、Youtubeにはいくつも尾崎豊さんの「シェリー」が投稿されています。2017年11月29日現在、Googleでyoutubeとシェリーにスペースを入れて検索し、トップに表示される動画の視聴回数は890万回を越えています。2007年9月12日にアップロードされた動画はじきに900万回へ到達する勢いを見せ、コメント欄では歌詞と自身の人生と照らし合わせて尾崎豊感謝の意を述べる者、コメントに返信する動画投稿者のコメントが見られます。2014年5月31日には、1987年に有明コロシアムで「シェリー」を歌う尾崎豊さんの動画が投稿されました。視聴回数は39万6604回で、98件のコメントが寄せられています。50代と自称するコメント投稿者が10代の青春は尾崎豊と述べる他、リズムにも安定感があると賞賛する声などがあります。point 443 | 1

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おまえと呼びかけられるシェリー


写真:Yahoo!ブログ

尾崎豊さんの「シェリー」のシェリーは、モデルになった女性の存在について、ファンの間で度々議論が起こります。自身の人生を自問自答する、語りかける内容であることからシェリーは母、元彼女、イギリスの詩人、あるいは架空の人物であるとの見解が出されています。架空の人物から想像を膨らませれば、タルパや人工精霊の類である可能性も浮上します。シェリーに対してお前、と呼びかけているため身近な人物であり、優しく叱ってくれ、おまえみたいにうまく笑えやしない、と続けています。尾崎豊さんにとってシェリーは悩みをさらけ出せる、あるいはさらけ出したい相手であることは明らかです。魅了された人々の間で溢れる解釈の1つには、聖母マリアに甘えている、救いを求めているようだとの意見も見受けられます。尾崎豊さんは1992年4月25日に亡くなり、本人から明かされることがない「シェリー」の解釈とシェリーの正体は、ファンを惹きつけています。point 485 | 1

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まとめ


写真:Pinky

「シェリー」は、尾崎豊さんの本音が語られている歌です。隠された苦悩が滲み出る歌詞や、シェリーが正体不明であることがファンを魅了し続けています。いつになれば這い上がれるか、たどりつけるかといった低い位置から歌う姿勢は根底からの共感を呼びました。シェリーと繰り返しながら純情さが表現され、不動の人気と不安定な繊細さを持ち合わせています。

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