made in japanの製品やサービスは海外には無い魅力を持つことから一定の信頼を得ています。その国民がつくる製品やサービスにはその国民の国民性が表れます。細かな部分まで手を抜かない緻密な物づくりは日本では当然ですが、海外では貴重です。誠実さと気配りが表れる製品は、痛いところに手の届く配慮がされています。海外製にはない特徴を備えたmade in japanの製品は、世界中の人々に受け入れられてきました。これからもその長所を忘れないことが大切です。
精密な物づくりによる完成度
写真:株式会社パショーネ 毛皮製品の製造・販売
made in japanの製品やサービスは細かなディテールまで行き届いています。日本の電車は時刻が正確なことで有名です。物づくりにおいても、細かなディテールで手を抜かないのがmade in japanの特徴です。海外のビルにある内部避難階段は仕上げがされていないのが一般的です。日本の建物にある屋内避難階段は、たとえ使用頻度が少なくても、丁寧な仕上げがされています。物づくりにおいても、使用に支障の無い部分も丁寧につくり込むのがmade in japanの特徴です。
写真:日本と世界の統計データ
海外では必要な部分はその性能を持たせ、必要の無い部分は手を抜くのが一般的です。製品事体は使用するのに支障はありませんが、日本人から見たら物足りない部分です。made in japanは見えない部分や使わない部分も手を抜かずにつくられます。海外からは合理的ではないと見られるかもしれませんが、完璧を目指すのがmade in japanの製品のあり方です。その一方、必要な性能が抜けていたり、新たな可能性を持った独創的な製品が少ないのもmade in japanの特徴です。発明は不得意でも、海外で発明されたものを大事に育て、完成形にすることを日本人は得意としてます。しかしこの手法は、初めに製品を開発したものがほとんどの市場を占有していまうグローバルな環境下では、通用しないこともあります。
誠実さと気配りが表れる物づくり
写真:モバオク
おもてなしは日本人の得意とするところです。相手からの要求が無くても、必要となるであろうサービスを付加することに日本人は長けています。製品を包むきれいな包装紙や、使い終わった後に分別廃棄するための細かな配慮は海外の製品には無いものです。食品においても安全性を重視し、厳重なチェックが行われます。made in japanの高い信頼性は、日本人の誠実な物づくりの成果と言えます。単に目先の利益だけでなく、長期的な信頼を勝ち取る試みが続けられていることは日本の誇りと言えます。細かなディテールやおもてなしの精神を生かした気配りがmade in japanの特徴であることは疑いの無いことです。
写真:コスモポリタン・エンジニアライフ
しかし、製品の使いやすさではドイツ製に劣り、デザインではイタリア人に敵わないのも事実です。重厚なアパレル製品はイギリス人が得意とするものです。優れた点が多くあるmade in japanですが、海外から学ぶこともまだ多くあります。これまでは低価格で品質の良いものを提供してきましたが、人口が減少する日本では無理が生じます。丁寧な仕事はコストがかかるのは必然的なことです。丁寧な物づくり見あう対価を要求できる製品づくりが今後の日本には必要です。これからのmade in japanは安くて品質の良い製品を提供するに留まらず、高価でも付加価値の高い製品を世界へ提供することが求められています。
まとめ
写真:コスモポリタン・エンジニアライフ
made in japan製品の海外からの評価は日本経済の戦後復興と共に高まりました。バブル崩壊などの経済的な苦境を経ても、made in japanへの世界からの評価は一定の水準を維持しています。しかし、欧米のベンチャー企業を中心とした革新的な製品開発に押され、日本製品はかつて程の魅力を保てなくなりました。今後の日本の発展のためにはこれまでのmade in japanの評価に甘んぜず、魅力的な商品やサービスを新たに開発していく必要があります。