2020年の東京五輪のマラソンと競歩の開催地を札幌市に変更する案が浮上していますが、これに対し東京都が開催地を戻そうとマラソンのスタート時間をさらに繰り上げるといった案を掲げているといいます。なんと早くて「午前3時説」という案も考えているそうですが、これには「本当に選手のことを考えているのか?」と疑問の声が少なくありません。
五輪マラソンのスタート時間が午前3時説?
東京五輪のマラソンと競歩の開催地を札幌市に変更する案に対し、東京都が既に前倒ししているマラソンのスタート時間(午前6時)をさらに繰り上げ、早くて午前3時に繰り上げる案を提示していることが10月24日に明らかになりました。競歩についても日陰の多いルートの変更案を検討しているとのことで、東京都がいわゆる「反発」をしてきたというわけです。
マラソンの開始時間については、招致段階の午前7時半の計画から大幅にスタート時間を前倒しし、4月にはそこから1時間半繰り上げ、午前6時にした矢先、さらに大幅に繰り上げた「午前3時案」と、さらに前倒しされることになります。ちなみに競歩も同様、男子50kgは午前5時半、男女20kgは午前6時と変更されています。
そもそも札幌開催は確定ではない
10月16日にIOCが札幌への開催地変更案を発表し、その翌日にIOCの会長であるトーマス・バッハが「決定だ」と述べたのですが、東京都いわく変更を正式に決定したわけではなく「提案することを決定した」と主張しており、調整委員会を通じ正式に決まることからそれまでには何としてでも変更をしたいという意向のようです。
「本当に周りのこと考えているのか」と疑問の声多数
一見、「午前3時案」は正論にも思えますが、午前3時に繰り上げたことで選手はおろか、周りのスタッフにも相当な負担を強いることになります。また、東京であれば夏は元々湿気が多いため、早い時間で日陰の多いルートを選んだところで暑さをしのげるか…と思うと謎です。そのような理由でIOCも変更案を検討したのかと思われますが…
実際にネット上でも疑問の声が相次いでおり「変更案が出たのであればそのまま札幌開催にすればいい」「午前3時案にしたところで途中棄権する人が出ないわけではない」「そんな無茶ぶりな提案をするくらいなら最初からオリンピックの開催自体を札幌にすればよかったのに」といった意見もあります。
意地でも東京でマラソンを開催したい小池百合子が、とうとう「午前3時スタート」とか言い出した。選手だけでなく何千人というボランティアも大迷惑。これのどこが「アスリート・ファースト」なの?完全に「都知事のメンツ・ファースト」じゃん!つーか「午前3時スタート」って「走れ!歌謡曲」かよ!
ADVERTISEMENT — きっこ (@kikko_no_blog) October 24, 2019
東京都が五輪マラソン午前3時スタート案 | 2019/10/24 – 共同通信 https://t.co/0Wxl3cU2EN
あまり知られていないようなので専門家として言います。午前3時は多くの人が寝ている時間です。マラソンに適した時間ではありません。ADVERTISEMENT — 河合 真 (@EarlyQuarry) October 24, 2019
今さら必死になってるけど、午前3時なんか真っ暗だよ。灼熱の東京を「温暖で理想的な気候」と偽って誘致して、アスリートの健康問題を真面目に考えず、朝顔とか打ち水とか、ふざけた案しか出さなかった報いだから、もう諦めたら?
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— きづのぶお (@jucnag) October 24, 2019
まとめ
このように、小池知事はなんとしてでも東京でマラソンを開催させたい意向のようですが、そこにはオリンピックへ投資した資金の関係や、小池知事自身のプライドもあるのでしょう。しかし、アスリートにとって最も大切なことは体調管理です。いくらアスリートであっても午前3時にマラソンを始めるというのは普通に考えて不適切。正直なところ、潔く開催地を札幌に譲るのが現実的ではないでしょうか?