フィリピンのルソン島で4月22日(火)の朝にマグニチュード6.
3の地震が発生しました。この地震により、多くの建物が倒壊し、生き埋めになった人々の痛ましいニュースの一方で、懸命な救助活動が続いています。そんな中、マニラのBinondo地区にある超高層ビルから、まるでタライをひっくり返したかのように水が流れ出ている衝撃的な映像が各地で報道されています。
2015年にオープンした”Anchor Skysuites”と呼ばれるこの建物は比較的新しく、この地域でもっとも高い建物の1つです。高さ190メートルから滝のように落下する水。大きく横揺れした高層マンションでペントハウスのプールが壊れ、大量の水が流出しています。幸いにも、今回の地震で津波や過去最悪の災害は免れましたが、この日、高いビルが立ち並ぶ首都マニラで信じがたい光景が目撃されることとなりました。
A strong 6.0 #earthquake #Terremoto #Temblor #Sismo near Bonifacio Global Building #Philippines right now ? pic.twitter.com/Eylp3hfDf1
ADVERTISEMENT — Teacher From PR ???? (@MaestroDEPR) April 22, 2019
最上階から凄まじい勢いで落ちる水が別の角度からとらえられています。午後5時過ぎに首都マニラを襲い、10秒ほど都市を揺らし続けた地震はタワーマンションのプールを壊し巨大な滝へと変貌させました。さらに、この日は近隣の別のビルでも同様の被害が目撃されています。大地震の際は頭上からの落下物に注意すべきですが、このような高層ビルのそばには極力近寄らないということも心がけましょう。
#Philippines (#lindol) earthquake Amazon MNL12 pic.twitter.com/KvDrUIDCzo
— Salah Mohmed (@Cptsalah) April 22, 2019
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この地域では頻繁に地震が発生していますが、 1976年にこの地域で発生したマグニチュード7.9の地震では、約4,791人が死亡し、1990年のマグニチュード7.8の地震では1,666人が死亡する大きな被害が出ています。今回の地震は過去のものほど壊滅的な被害は出ていないようですが、これまでに少なくとも5人の死者が出ているということです。
フィリピンの火山地震研究所によると、今回の震源地はマニラからおよそ80キロ離れたルソン島のサンバレス州カスティールジョスだったそうで、現在では、地元の空港ターミナルは閉鎖され、地域の交通機関に混乱が生じています。
実際に地震発生時プールの中にいた人をカメラが捉えている映像があります。これは2015年4月に起きたネパール地震の時の映像ですが、幸いにもこの時の子供達は無事だったようです。今回フィリピンで起きた地震の際に、高層マンションのプールにもし人がいたとしたら、深刻な被害が出ていたことでしょう。
現地では救助隊の捜索が続いていますが、最近の活発な地震活動からより大規模な地震発生の恐れも報じられており、予断を許さない状況が続いています。