“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏(72)が11日、東京・武蔵野警察署で運転免許証を自主返納したことが明らかになりました。最近では、歌手で俳優の杉良太郎(74)も今月7日に、東京・鮫洲運転試験場で運転免許証を自主返納しており、「事故で人を死なせてしまったら、取り返しがつかない。返納を考えるきっかけになれば」とコメントし、大きな話題になっていました。
尾木氏は28歳の時に運転免許を取得したそうで、ドライバー歴44年になるそう。現在も安全運転をしている自信はあるといいますが、高齢ドライバーによる交通事故で幼い命が奪われるなど、悲惨な交通事故が後を絶たない中、自主返納を決意したといいます。
免許自主返納した尾木氏は、高齢ドライバーによる重大事故が相次いでいることを受け、「今回、自分が免許証を自主返納することで、返納を考えていたり、ためらっている人などの後押しになればと思っています」とコメントを発表しました。
続けて、「これだけ事故のニュースが流れても、まだ運転免許証の返納が少ないと聞いています。私も、自分が安全に運転できる自信があるので、まだまだ運転できると感じている高齢ドライバーの気持ちはよく分かるところです」としながらも、「ただ、今回、自分が免許証を自主返納することで、返納を考えていたり、ためらっている人などの後押しになればと思っています」と促し、高齢ドライバーに対して免許返納を再度考えてほしいとの意を伝えました。
また、尾木氏が水曜コメンテーターを務める12日放送のTBS「あさチャン!」(月~金曜前5・25)では、その様子に密着しています。免許返納から一夜明けた尾木氏は、「解放感と安心感が大きい」と心境を明かしました。「お別れという気持ちが凄いする」としつつも「これからの自分のキャリアは免許のないキャリアでどう切り開いていくか。一方ではワクワク感もある」と語っています。
高齢ドライバーによる事故が減らない中で、多くの芸能人の方も自主返納をされています。実際、75歳以上の返納率はまだ5%と低い現状にあり、警視庁によると今年は池袋の事故後に東京都で返納が急増しているとのことです。さらに5月は5759人で、統計を始めた2014年以降、月間最多となっています。
尾木氏の免許自主返納についてネット上でも以下のようなコメントが寄せられています。
「尾木ママの『後押しになれば』と言う意見は凄く理解が出来る。ただ、尾木ママは都会で生活をしていて、公共の交通機関やタクシーの利用も比較的容易な地域に住んでいると思う。他の地域では車が無ければ生活が容易でない地域も多くあると思う、国にはその点を十分考慮して、いい案を出して頂きたいと思う。」
「ご高齢の方は、現実には、なかなか自分からの自主返納は難しいと思いますが、尾木ママに、少しでも影響されて、返納される方がいれば良いですね。それにしても、尾木ママは、もう72歳ですか、、、びっくりです、とても、お若いですね。」
「私の義父も62歳だが最近免許を返納した。理由は「目が見え辛くなってきて、眼科に行ったら視野欠損だと言われ、最近の高齢者事故の報道の多さから自分も運転能力に自信が無くなった」ということらしい」
高齢者の免許返納問題、様々な課題を抱えているかとは思いますが、それでもより多くの高齢者に再度、免許返納を考えさせるきっかけになれば効果がありそうですよね。