待機児童問題
「子供を保育園に預けて働きたい」そう考える親達の味方は保育園です。しかし近年、保育園不足、保育士不足が著しく、保育園に通えない「待機児童」が後を絶ちません。保育園に子供を預けられないということは、親は当然働けません。事情はそれぞれあると思いますが、一向に解決しない「待機児童問題」に、もどかしく思っている親が大勢いるのは事実です。
2016年にも、はてな匿名ダイアリーのエントリ「保育園落ちた!」という文章が話題になり、大きな反響を呼びました。それほど親は切羽詰まってるのです。しかしそんな親達の思いとは裏腹に、政府が打ち出した対策はイマイチなものばかり。そんな状態の今を描いた風刺漫画がツイッターで話題になりました。
少子化対策と言いつつ保育園に落ちた母たちの嘆きはスルー。無償化、子連れ出勤支援…なんでそうなるのか。#保育園落ちた #無償化より全入 #子連れ出勤 #育児漫画 pic.twitter.com/FR8BSEMuig
ADVERTISEMENT — 野井 湧水(のい いずみ) (@noynoyes) February 3, 2019
もどかしいすれ違い
漫画の作者はTwitterユーザーの野井湧水さん。保育園の入所不承諾通知を受けた主婦が主人公で、その不満を可愛らしいタッチで描いています。入所不承諾通知を見た主婦が「子供を預けなければ働けないのに!働く女性を応援するんじゃないの?」と子どもに抱きつき訴えます。それに対して政府のキャラクターが勿論!と笑顔で「STOP!少子化」のうちわと共に登場します。政府はそれなりに頑張っていると訴えます。
「頑張っています」と訴える政府に対して主婦が具体案を求めると、政府から返って来た言葉は「増税で幼児教育の無償化をする」とうトンチンカンなものでした。全くと言っていいほど、現状を把握していない政府の言葉に対し、主婦は「それよりも先に保育士の優遇を良くし、保育園を増やし、待機児童を解消して欲しい」と反論します。
さらに主婦は、政府が掲げる少子化対策という言葉を逆手に取り「少子化対策というなら保育所に入れるようにして下さい」とさらに訴えました。しかし、政府側の返答は「子連れ出勤ができるように補助金を出す」という、今までの主婦の訴えを全て無視した、まるで軽薄な施策案。主婦は呆れて呆然。もはや言葉一つも出ない状態で、その場に立ち尽くすのでした。
いつ終幕するのか
この漫画を読んだ現代の子育て世代の親から、ツイッターに共感の声が多く寄せられました。その中でも、「子連れ出勤」にはかなり厳しい意見が多く、「保育士の仕事を軽視しているとしか思えない」「なるべくお金をかけずに待機児童問題を解決しようとするから、こんな非現実的な発想が出るのでは」といった批判の声が上がっています。解決の糸口が見つからないまま、もどかしい気持ちで頭を悩ませる親達の声を真摯に受け止め、政府は早急に対応すべきなのではないでしょうか。待機児童問題に光さす日はいつ訪れるのでしょうか。