ニコニコ生放送で富士山を登りながら、動画を配信していて、山頂付近で足を滑らせるというハプニングが起こり、配信した男性が行方不明になったと、ネット上で騒ぎになっています。
通報を受けた静岡県警が男性を捜索していますが、男性はなぜ冬山で危険な配信を続けたのでしょうか。過去の投稿などからは、男性がたびたび富士山に赴いていたことも分かりました。
「指がやべえ！」と、雪道を歩きながらニコ生主のTEDZUさんは悲鳴を上げます。空気も薄いためでしょうか、吐く息も荒くなっています。付近に人の姿はありませんでした。
その一方、動画では、山頂付近の壮大な眺めが映し出されます。足元に雲海が広がり、青空も見え、「すげ～この景色」とコメントが寄せられたほどです。
しかし、TEDZUさんは寒さで指がかじかみ、余裕もないようです。グローブをした手を脇で温めながら前に進みますが、今度は足元がおぼつかなくなります。滑りそうになり、「危険、ちょっと危険」「斜度が30度ぐらいある」とこぼしました。
それにもかかわらず、左手にあった柵が途切れた後も配信を続けます。「道合ってるの？これ、相当埋まってんだけど、雪で」と、報告して前に出たときです。
「あっ、滑る…」。そんな叫び声を上げた後、配信の映像が突然乱れ、スキーのストックのようなものが下に落ちた様子のまま、映像はストップしました。point 326 | 1
この動画「雪の富士山へGO」は、2019年10月28日10時30分からニコ生で配信され、14時40分ごろにハプニングが起きました。すると、視聴した人から「やばいよ」「滑落した」との声が上がり、ツイッター上では、警察に通報したとの報告も寄せられました。
富士山は9月で閉山していますが、動画の内容からTEDZUさんは、軽装のまま登山し、冬山に必要なピッケルやアイゼンを持たなかったのではないかとの指摘も出ています。point 272 | 1
警察から連絡を受け、山梨県の防災ヘリが10月28日の夕方に山頂付近を捜索しました。NHKの29日付ウェブ版記事によると、警察がYouTubeに掲載されていた映像などを元にヘリコプターを出動させて確認した結果、頂上から7合目付近にかけての静岡県側の斜面に人が滑落したような跡が見つかったといいます。
静岡県警では山岳遭難の恐れがあるとみて、29日早朝から救助隊員約10人が御殿場署を出発して、TEDZUさんの捜索活動を行いました。しかし、報道によると悪天候のため、午後にこの日の捜索が打ち切られたといいます。
男性のニコ生やツイッターによると、TEDZUさんは2019年に入ってすでに4回ほど富士山に登っていました。閉山期間の5月にも、雪が残る中で登る様子を報告しています。point 400 | 1
https://twitter.com/TEDZU_law/status/1132844830659211265
今回は、東京・新宿からバスで富士山5合目まで行き、山梨県側の吉田口から登頂していたようです。
ツイッターでは28日朝、「河口湖駅で乗客居なくなった ビビる」「富士山行きます 雪深そうｗ」と報告し、配信直前には、「バス酔で気分悪い もう帰りたい」とも漏らしていました。それでも、なぜTEDZUさんが登山を強行したのかは、よく分からないままです。
https://twitter.com/TEDZU_law/status/1188627943959851009
富士山は、10月16日にはすでに雪が積もった姿を見せ、22日に平年より22日遅い初冠雪が発表されていました。
ネット上では、「なんでこの時期行くかな…」「やっぱ山は舐めちゃいかん」との声も上がる一方、「無事だといいけど」とTEDZUさんの安否を気遣う声が書き込まれています。
しかし、その声も虚しく30日にTEDZUさんらしき遺体が、発見されたとの情報が報道されました。現在、身元特定中ということでこの遺体がTEDZUさんとは明らかになっていない状況です。