最近、校則でポニーテールが禁止されているそうです。鹿児島市の学校に通う女子生徒は中学時代、担任の女性教員に尋ねると、「男子がうなじに興奮するから」という答えが返ってきたそうです。「男子にも女子にも失礼。本当にそうなら最初にこの校則を定めた人の感覚がおかしい」と違和感を口にしたのでした。
校則では男子だけ長髪も禁止されていましたが「男女平等であるべきだし、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人が暮らしにくい」と女子生徒は生徒会で校則見直しを提案したのでした。LGBTQなど少数者らの集まりで当事者の思いを聞いた後、教員も交えて話し合いを重ねたが、実現しなかったとのことです。
その理由として「先生に『ここは鹿児島だから』と言い訳されショックだった。校則が正しいとは限らず、生徒自らが考えるべきなのに」と明かしたのでした。県議会での校則を巡る質疑が全国放送の報道番組で取り上げられたことがあります。県民連合の柳誠子議員が「『下着の色は白』という校則には合理性がなく、必要性を説明できないのでは」と迫ったのでした。
東條広光教育長は「周囲を不快にさせない、社会的マナーを身に付けさせる観点から、肌着の色や模様が外に透けて見えないようにするため定めている。外に透けない色であれば白以外でも可とした事例もある」と答弁し、柳議員は「下着の色を指定したり、色を聞いたりすること自体、社会一般ではセ○○ラでは」と反論するも、答弁はなし。
市内の女子学生からは「髪形や肌着の校則はおかしい」との疑問の声が上がり、質問した柳議員。校則は集団生活を円滑にする道具として使われてきた経緯がある一方、本来は子どもの尊厳を守るためにあるべきだと強調し、「合理的な説明も必要。教育長や学校の管理職は男性が圧倒的に多く、女性の意見が反映されてこなかった面もあるのでは」とみました。
最近は全国的に「ブラック校則」がというものが問題視されるようになり、子ども主体で校則の見直しに取り組む動きもあります。少し前から、白と決められていた肌着の色がグレーや黒でもよくなったそうです。個々の学校の生徒会は「みんなが改めて校則を知る機会になり、意識が高まった」と話します。
[著作権者VONVON /無断コピー、無断転載および再配布禁止(違反時の法的措置)]