｢ときめきトゥナイト｣というマンガをご存知でしょうか。14年前に連載されていた少女マンガでアニメ化もされた大人気作品でした。なぜ人気になったのかというと、まず主人公が吸血鬼の父と狼女の母の間に生まれた子供だということが奇想天外の発想として読み手に受けたのだと考えられます。一見普通のかわいらしい少女には、そんな父と母からもらい受けた特異な能力がありました。人間界で普通の人のように暮らしていきたいと願いながらも、そこに主人公にとってのヒーローが現れます。ボクシングをしているので喧嘩が強く、クールでありながらも母親を大切にし動物に優しいという一面を持つ男の子に主人公は恋をしてしまいます。
写真：akamaized.net
恋を成就するためには特異な能力も時には使ってしまうため、様々な珍騒動が起こってしまうのです。｢ときめきトゥナイト｣はラブストーリーですが、時に起こる騒動が実にコミカルで笑いがこみ上げてしまうものが多くあったことも人気の理由でしょう。この作品が長期連載を成したのは、主人公が次々と変わり3人いたということです。
写真：pinimg.com
最初の主人公から次の主人公に代替わりし、最後の主人公は最初の主人公の娘という設定です。当然、最後の主人公の父親は、最初の主人公が恋した男の子ということになります。人間界と魔界の2つの世界が舞台となる作品なので、笑いも涙もあるラブストーリーでありながらファンタジー要素もある作品です。
写真：kinokuniya.co.jp
そんな｢ときめきトゥナイト｣が14年ぶりに新作が出版されて大変な話題となっています。これらは本編のスピンオフ的な作品となっているため、本編を読んだ人にとっては懐かしさを感じられるものでしょう。｢ときめきトゥナイト・真壁俊の事情｣は、真壁俊の出生から｢ときめきトゥナイト｣の最初の主人公との結婚までの、本編で登場するエピソードを真壁俊の目線から見たという内容になっています。
写真：mantan-web.jp
なので、本編とは違った解釈になるほどと感じたり、改めてそのエピソードを深く知ることができます。主人公の父親が主人公となる作品では、｢ときめきトゥナイト｣の最初の主人公が人間界で暮らすことになったのは、両親が結婚を反対されたため駆け落ちをしたことがきっかけでした。
写真：amazon.com
それは本編にも出てくる話ですが、なぜ駆け落ちをすることになったのか、どのように駆け落ちしたのかという秘密がわかる作品になっています。連載当時の読者にとってはこのような作品が出されたことはとても嬉しいことでしょうが、本編を読んでいない人でも楽しい内容であるでしょう。