去る 20日、YouTubeチャンネルでの配信番組『ハロ!ステ』にて、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「Juice=Juice」と「つばきファクトリー」が、合同で新メンバーオーディションを開催すると発表。これまで、「モーニング娘。」や「アンジュルム」などの新メンバーオーディションを開催してきたハロプロですが、2つのグループが合同という形でオーディションを開催するのは今回が 初めてに…。
「Juice=Juiceもつばきファクトリーも、これまでは、ハロプロの育成組織である『ハロプロ研修生』からの昇格という形でメンバーが加入していましたが、今回は初めての外部からの募集です。新たな風を求めているということでしょう」(エンタメ誌ライター)
スターダストプロモーションの「私立恵比寿中学」も、女性アイドルのオーディションという意味では、グループとしては初の新メンバーオーディションを開催中です。
「エビ中は、スターダストに所属している若手タレントの中から新メンバーが選ばれるというのが過去の流れでした。エビ中もまた、ハロプロと同様に外部からの刺激を欲しているのでしょう」(同)
アイドルグループが新メンバーオーディションを開催する最大の理由は「グループの存続」だというのですが…。
jp
「1990年代末にモーニング娘。がブレイクして以降、オーディションを開催して新メンバーを加入させながら、グループが続いていくというスタイルが一般的になりました。同じグループが 継続させて活動することには、持ち曲を活用しながら、固定客をつなぎとめておけるというメリットがあるわけです。初期投資がかかる新グループの立ち上げよりも、リソースを活かせるという意味でも、既存グループを続けたほうがコスパもいいですから…」(音楽事務所関係者)point 216 | 1
メンバーの進路の選択肢確保のためにも…“元々いるメンバーは用無し”批判は的外れ⁉
さらに 最近では、オーディションを開催するのは ”メンバーの進路の選択肢を確保するため” というパターンもあるようです。
「 長年グループ活動を 同じメンバーで続けていると、“1人でも欠けたら解散”という空気になってくるのが アイドルグループというもの。そうなった場合、誰か1人が 何らかの理由で卒業したいと思ったら、他に続けたいメンバーがいたとしても解散せざるを得なくなることもある。
実際に、ハロプロでは 2020年3月で『こぶしファクトリー』が解散しているんですが、中には続けたいメンバーもいて、事務所も存続を模索したものの、卒業を望むメンバーの意志が強く、結局解散となってしまった。メンバー同士の絆があまりにも強かったがゆえの悲しい結末だったんですよね。そういったことにならないように、新メンバーを入れて、グループの形を緩やかにすることで、“誰か1人が卒業したら解散”という空気にならないようにしているのだと思います」(同)point 285 | 1
そんな女性アイドル業界の中でも “優良事務所”だとされているのが、ハロプロが所属するアップフロントプロモーションやエビ中のスターダストだといえるのでしょう。
「 女性アイドルというと、かつては すべて事務所の言いなりということも多かったのですが、最近は変わってきています。特にアップフロントやスターダストは、メンバーの意志を最大限に尊重していると言われています。
卒業したいメンバーと続けたいメンバーの両方の進路を確保するには、“どんなことがあってもグループが存続する”という状況を作らなければならない。そのためには、新メンバーを加入させることが 最もわかりやすい手段。一部のファンの間では “新メンバーを入れたら、元々いるメンバーは用無しか!”なんていう批判的な声もありますが、むしろ逆。現在いるメンバーの意志を尊重するための 新メンバー加入だと捉えることもできるでしょう 」(同)point 268 | 1
かつてのパワハラ体質を脱却し、タレントの権利を保護する方向性にアップデートしていると言われる 昨今の芸能界。その影響は、今回の 女性アイドルグループの新メンバーオーディションにも大いにあるといえるのでしょう。