10日、厚生労働省が9日時点、21都道府県で271人が異変した新型コロナウイルスに感染したと発表しました。空港検疫で検出された74人を含めると感染者は、計345人となります。一ヶ月前に比べ4倍以上増えた状況です。
イギリスで最初に見つかった異変ウイルスは、従来のウィルスより感染力が強いと報告されています。また、イギリスの研究グループは、昨年10月から今年の1月までの死者の数を比較した検査を行い、変異ウイルスが感染力だけでなく死亡リスクもより高いと結論付けた論文を、イギリスの医学雑誌「ブリティッシュ·メディカル·ジャーナル」にて発表しました。
研究の結果、変異コロナウィルスは死亡するリスクを64%高める可能性があるとのことです。
現在、主に国が監視を続けている変異ウイルスは、英国、南アフリカ、ブラジルで報告されている3種類。現在、日本では英国型が大半を占めている状況が続いていますが、南アフリカ型、ブラジル型は感染力の増加、そして一部ワクチンの効果が弱まると予想されるなど、「免疫に影響を及ぼすのでは」と指摘されています。
国内で最も多く感染者が発生している地域は、大阪(62人)で、次いで埼玉(41人)、兵庫(38人)、新潟(32人)、神奈川(22人)、京都(19人)、東京(14人)の順になります。その他にも福島、茨城、栃木、群馬、千葉、石川、山梨、長野、岐阜、静岡、滋賀、岡山、広島、鹿児島でも次々に確認されています。
また、国立感染症研究所で変異ウィルスの種類を解析した結果、英国型が96%を占め260人、南アフリカ型が8人、ブラジル型が3人と報告されています。
このような状況について厚労省の担当者は、
「全国的に主流になって広く流行しているわけではない」、「監視体制を強化していく必要がある」と述べています。
世界各地に広がっている変異した新型コロナウイルス。従来のウイルスより感染力が強いとされていますが、もし今後国内で流行するとしたら、単に“感染者が増える”という問題だけに留まらず、病床逼迫を招いたり、医療関係者や体制に多くの負担がかかると懸念されます。
今後、より強力な監視や対策などが必要とされる中、
何よりも大切なのは、国民一人一人の積極的な姿勢になると思われますね。