現在のワイドショーは吉本興業の〝お家騒動〟の話題で持ち切り。7月20日に開かれた〝反社会的勢力への闇営業〟に関する宮迫博之さん・田村亮さんの釈明会見、その後、吉本興業・岡本昭彦社長の記者会見以降、連日にわたり〝吉本の企業体質〟が報道をジャックしている状態です。しかし、視聴者は早くもウンザリ気味。そんな中、フリーアナウンサーの夏目三久さんが語った「報道の在り方」が、にわかに注目を集めています。
‶闇営業問題″でかき消されている報道
吉本芸人による‶闇営業問題″が明るみになり、この前後に起きたさまざまな問題は吉本の話題に〝かき消されて〟しまっています。その中には、本来であれば最も時間を割くべき国政選挙という一大行事も含まれており、報道のバランスを巡っては一部から強い批判が上がっていました。point 203 | 1
夏目アナ報道に苦言
こうしたなか、夏目アナは24日、自身がメインキャスターを務めている『あさチャン！』（TBS系）内で、報道のバランスに対して自ら苦言を呈しました。
この日の番組内でも多くの時間を割いて吉本問題を報じていました。コーナーの終了間際、夏目さんは言葉を選びながらゆっくりと「長い時間を使って芸人さんと吉本興業の労働環境のことをお伝えしてきましたが… これについてはさまざまなご意見があると思いますし、批判もあると思います」と丁寧にコメント。
続けて、「吉本の問題を巡っては、先週からお伝えしてきましたが、同時に参議院選挙が行われていて… 投票率が過去二番目に低かったということもありました」「大いに私たちの報道の仕方に問題があると思っていますし、私もこの後、スタッフとしっかり話していきたいと思っています…」と話し、報道を伝える立場側としてその在り方を自ら釈明していました。
リスクある発言だった
この夏目アナの発言はすぐさまネット上で話題となり、「よく言った」「勇気ある発言」などと称賛の声があがりました。しかし、視聴者の称賛とは逆に、かなりのリスクがあった発言だったようです……。
「確かに夏目の発言は正しいのですが、何を報じるかのニュースバリューは上層部や制作側が決めていること。今回は公共の電波で彼らを批判したことになるので、今後は『何を話すか分からず使いにくい』『夏目の起用はリスク』だと判断され、干される可能性も出てきました。また、自民党が2014年の総選挙で『公平中立』を各局に求める事実上の圧力をかけたように、選挙報道は何かあれば『中立的でない』『不公平だ』などとクレームをつけられる分野。局としては面倒事のタネとなる〝できれば触れたくないニュース〟なのですが、夏目はこうした現場の事情を知らず、青クサく正論を吐いてしまいましたね…」（民放キー局デスク）point 292 | 1
まとめ
夏目アナの勇気ある発言のように、本当に大事なことを伝え、過剰な報道せず今後の報道の在り方を考えていってほしいものです。