史上最悪とも言われている昨今の日韓関係ーー
9月12日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ系)に出演した元韓国大使・武藤正敏氏(70)の発言が物議を醸していると「女性自身」が報じています。
この日の放送では、次々と疑惑が出てくることから“タマネギ男”と呼ばれているチョ・グク氏(54)を特集。
チョ氏の実娘の高麗大学への不正入学疑惑や息子の兵役延期など様々な疑惑が報じられるなか、
9月9日にムン・ジェイン大統領は法務部長官にチョ氏を強行任命。
韓国国内ではチョ氏の長官就任に対する抗議デモが起こるも、先日行われた世論調査では半数近くの人々はチョ氏の長官就任に賛成していました。
その背景としてあるのは、韓国で17年12月に公開された映画『1987、ある闘いの真実』(日本では18年9月公開)の影響があるという主張を番組では展開していきます。
1987年1月、軍事政権下の韓国で民主化を求める学生運動に身を投じていた男子大学生が警察のいきすぎた尋問によって死亡。
事件のもみ消しを図る警察と真相究明に奔走した検察と新聞記者の死闘によって民主化のきっかけともなった実際に起きた事件を描いた本作。
番組ではVTR出演したコリア・レポートの辺真一氏が民間人であったチョ氏が長官に就任し検察改革を決行しようとしていることと、映画でも描かれた87年に当時の軍事政権に対し民衆が対抗し、最終的には民主化という勝利を掴んだ図式が類似していると指摘。
それゆえ支持が集まっているのではないかと辺氏は解説していました。
しかし、問題はここからです。
辺氏の解説後、番組ではゲスト出演した武藤氏を中心にチョ氏の数々の疑惑を紹介。
そして、司会の宮根誠司氏(56)から映画がチョ氏支持に与える影響について質問された武藤氏はこう持論を展開した。
「映画が公開されたのは2017年の12月27日。恐らく今の政権になってからこれを作ったのだと思います。だから検察改革に対する国民の支持を得るためのかなり政治的な意図があってできた映画で。しかも今はないような過去の民主化闘争を題材にしてやるっていうところはなかなか巧妙ですよね」
17年5月のムン・ジェイン政権後に映画が制作されたと主張する武藤氏だが、
同作のチャン・ジュナン監督はウェブメディア『映画と。』のインタビューで「最初に脚本を見せてもらったのは2015年の冬で、非常に面白い企画だと思いました」と語っています。
つまり前大統領であるパク・クネ政権時代から制作がスタートしており、武藤氏の主張は事実と異なっていることが明らかになりました。
そのため、こうした事実を無視した出演者のコメントに、SNS上で批判が殺到しており、
《おそらくで適当なこと言うな。監督に謝れ。宮根もコメンテーターもそれを鵜呑みにするな》
《ミヤネ屋が大好きな韓国映画「1987」を、まるで文政権が意図をもって制作したかのようなデマを放送したもよう。文政権以前に制作されてるし政府も介入していない》
《ふっっざけんなよ、武藤もミヤネ屋も本当に許せない。闘って映画を作ってる人たちを、お気楽にメディアでヘイトしてる奴らが貶めてる。「1987」観てないって一発で分かることを平気で言って、こんなの流すな。あまりに醜悪すぎる。意見出してくる》
などのコメントが寄せられたといいます。
こうした出演者の発言について編集部が『ミヤネ屋』側に見解を求めたところ、
「番組としてコメントすることはございません」と回答するのみだったといいますが、
この報道に対して、ネット上からはこんな意見が寄せられています。
「一体どこのSNSで批判殺到しているのでしょうか?武藤さんは駐韓大使として一番身近で韓国の異常さを経験している方でしょうね。各局のコメンテーターの中でも分かりやすく賛同できる方と思います。都合の悪い人達がわめいているだけじゃないのかな。テレビ朝日、TBSじゃないから自由に意見が言えているのでしょうね。」
「そうやって韓国に不利なことを言う人を弾圧していくっていう分かりやすい手法ね。」
「武藤さんのコメントは実体験に基づくもので客観的だ。疑う余地はない。」