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いつ起こる…?地元民がおびえる「阿蘇山大噴火のとき」


世界の中でも日本は極めて自然災害が多い国です。毎年のように大地震や洪水に見舞われており、甚大な被害をもたらしています。その中でも最も深刻な影響をあたえるのが火山の噴火です。桜島のように常時噴煙を上げているものもあれば、富士山のように沈黙を続けている場所もあります。そして阿蘇山は大噴火時には壊滅的なダメージを与えるものとして長らく監視対象となってきました。地元の人にとっては生活を破壊しかねず、他の地域も無関係ではいられません。

 

阿蘇山大噴火で予想される周辺の被害


写真 :matome.naver.jp

九州には複数の有名な活火山が存在しています。熊本の阿蘇山はそのスケールといい、美しさといい観光資源としても有名です。それだけに大噴火してしまえば失職に繋がってしまう人も少なくありません。実際に2015年に起こった噴火では、噴石や火山灰による被害は最小限度で済みました。しかし入山規制が敷かれたことにより観光スポットや施設も経済的損失を被っています。さらに翌年の熊本地震では阿蘇山周辺も震源地となり、被害が重なってしまいました。大噴火が連動して起こることも不安視され観光客がさらに遠のく事態になっています。point 343 | 1

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写真 : deredactie.be

火山は温泉や自然風景などの、豊かな恵みを地元民にもたらしてくれます。阿蘇山は過去の大噴火で形成された美しい火口も特徴的です。それを目当てに登山する人も多く、周辺には日本有数の草原が広がっています。牧場や宿泊施設も充実しておりドライブスポットとしても人気を集めています。一度阿蘇山で大噴火が起きれば、これらは火砕流によって残さず焼き尽くされることになるでしょう。家だけではなく仕事まで奪われた地元民は生活の場を移さざるを得ません。2000年に噴火した三宅島では全島民が避難すし、解除まで4年以上かかっています。阿蘇山が大噴火すれば果たして住人が生きている内に帰還できるかは分かりません。point 358 | 1

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やがて被害は日本全土へ


写真 : www.youtube.com

この問題は地元の人だけに関係することではなく、実は日本全体に及ぶ可能性を孕んでいます。約9万年前に起こった破局的な阿曽山大噴火は史上稀に見る深刻さです。火砕流は周辺だけでなく九州の北半分を丸ごと覆ってしまいます。最終的には今の山口県南部にまで到達したというから驚きです。しかもその温度は数百度となり時速も自動車以上で、高さは1000メートルを超えてしまいます。まず九州の人が被害を免れることはありません。
しかも火山灰は日本全土に降り注ぎ、農作物はほぼ全滅することでしょう。近畿までは降灰が50センチ程度になり倒壊する住宅が続出します。交通インフラは使用不能になり、火力発電所もフィルターが詰まり稼働不能です。これらの要素が重なり国内は日常業務どころか生命維持そのものが困難になります。自然に回復を待つならば100年ではとても足りず、日本は実質無人の国土となることでしょう。point 471 | 1

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写真 : mainichi.jp

これほど重大な事案にもかかわらず知る人が少ないのは有史時代以前の話だからです。もし現代に阿蘇山大噴火が起これば、前代未聞の災害として記録されることでしょう。もちろんすぐに発生するような兆候は今のところなく、個人でとれる対策にも限界があります。ただ全く可能性がないわけでもありませんから知識を得ておくことは大切です。

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まとめ


写真 : newsoku.blog

世界有数の災害大国である日本では、先進的な取り組みが幅広く行われています。一方レアケースであるため阿曽山大噴火に対する備えは心もとないのが現状です。たとえ破局的な災害が身近に迫っても冷静に対処できるよう、国にも改めて対策が求められます。この問題は何も日本だけではなくアメリカのイエローストーンなど海外も例外ではありません。地元民以外は無関係と考えたりせず、皆で議論を重ねていくことが大切な意味を持ちます。point 276 | 1

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