「あなたがもし生き残ったら、お母さんがあなたをたくさん愛していた事実を忘れないでほしいです」
暴雨にのまれて死ぬ寸前の状況でもお母さんは胸に抱いている子どものために最後のメッセージを残した。
10日(現地時間)産経新聞は愛する息子を胸にしっかりと抱きながら死亡したお母さんの話を紹介した。
5日に九州での記録的な降水量の暴雨で23名が死亡し、約30名が見失った被害にあたった。
この日、死者の中で身元が確認された3人家族の女性エトウユカリ(26歳)、その息ユウヤ(1歳)とユカリの母フチカミレイコ(63)がいた。
当時、3人の死体が発見された救急隊員によると、ユカリは息子のユウヤを毛布でしっかりと包み込み、胸に強く抱いた姿で死亡したという。
救急隊員がユウヤを包んだ毛布から発見した携帯電話で、息子の生存をひたすら願ったお母さんからの最後のメッセージが残っていた。
そのメッセージは「あなたがもし生き残ったら、お母さんがあなたをたくさん愛していた事実を忘れないでほしいです」で、見た人たちは涙を流した。
さらに切ないのがユカリのお腹の中にはまだこの世界を見たことがないユウヤの妹がいた事実であった。出産を控え、実家に帰ってきたのが被害に当たった。
結局、実家で幸せな出産を期待していたユカリはお腹にいる娘と息子を胸に抱いた状態で命を失い、実に切ない話であった。
一方、暴雨が降り始めた5日、ユカリは次の日の嵐に全く予想しなかったので、息子のユウヤと撮った最後の写真をSNSに載せて、「明日からこの子は保育園に行けるよ!」と載せていた。