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私語禁止の「もぐもぐタイム」 給食が苦痛に…黙って食べるのはどうして⁇


「もぐもぐタイムって知っていますか」。

広島県内の小学校では「給食中におしゃべりしてはいけない時間帯」を「もぐもぐタイム」というそうです。給食は会話しながら楽しんでほしいのに…黙って食べるのはどうしてなのでしょう。

アエラドット

 

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もぐもぐタイムは「いただきます」から約10分間で、クラシック音楽が流れます。教室は静まり、みんなひたすら食べます。音楽がやんだ途端、またにぎやかになりました。「ごちそうさま」までの残り10分はおしゃべりを楽しんでいいそうです。

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「食育は大切。きちんと味わい、嫌いな食材も成長に必要な量だけは頑張って食べてほしい。マナーも学ばせたい、だから落ち着いて食べる時間が要るんです」と、広島県内のとある小学校の校長は説明します。

呼び名は他にも「かみかみタイム」「ぱくぱくタイム」などいうそうです。残さず食べきり、栄養を十分とらせる・食べ物を大事にする気持ちを育む・食事マナーを定着させる・そしゃくの推進など、盛りだくさんの狙いがあるそうです。

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Yahoo!ニュース

 

確かに、文部科学省の「食に関する指導の手引」を見ると、これらを身に付けさせるよう求めています。1954年施行の学校給食法では「栄養改善」だった給食の主目的が、2008年の大幅改正で「食育の推進」に転換したことが背景にあります。

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ただ、給食指導はそう一筋縄ではいかないそうです。教員に個別に尋ねてみると、「口から食べ物を飛ばしながら食べる。おしゃべりに夢中になると一切はしが動かない。立ち歩いて人にちょっかいを出す。」など、悪戦苦闘する姿が見えてきました。

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八千代市教育委員会

 

しかも、給食に充てる時間として市教委が示す目安は50分。準備と片付け時間を含むので、食べる時間はせいぜい20~25分です。おしゃべりを楽しむ時間を担保しながら、集中して食べる時間も設ける…もぐもぐタイムは、こうした課題に立ち向かうための工夫と言えそうです。

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振り返れば昭和の教室では、掃除の時間になっても泣きながら給食を食べさせられていた子どもがいました。心の傷になりそうな光景に比べれば、時間内に集中して食べる実践の方が子どもも受け入れやすいでしょう。

八幡市役所

 

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ただ、もぐもぐタイムも押しつけになっていないか、現場も見直す必要がありそうです。実際に「給食が楽しくなくなった・給食の時間が怖い」との声が寄せられました。ただただ私語を厳しく禁じて息苦しいと…子どもが強制と感じ、負担になれば逆効果です。日本スポーツ振興センターの食生活実態調査(10年度)によると、小中学生が給食を残す理由の3位は「時間が短い」だそうです。

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食品産業新聞社

 

家庭も、学校に任せきりではいられません。文科省の手引には「食に関する問題は言うまでもなく家庭が中心となって担うもの」という、前置きがありました。共働きなどで忙しい家庭を支えるという立ち位置です。学校が培う食育のノウハウを家庭も共有できたら、もぐもぐタイムを1分でも短くできるかもしれませんね。

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