日本が輸出管理の優遇対象国、いわゆる「ホワイト国」から韓国を外す決定を下した8月2日、バンコクで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会議に参加した河野太郎外相と韓国の康京和外相は互いに主張を譲らず、ASEANが困惑するという異例の事態に陥ったようです。
ASEANで日韓の外相が堂々とケンカ?
8月2日午前の日中韓3カ国とASEANの外相会議にて、「ホワイト国」除外という日本の対応を非難した康外相に河野外相が反論。続いて行われたASEANと日米ロなど18カ国による東アジアサミット外相会議、27カ国・機関がアジア太平洋地域の安全保障問題を話し合うASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議でも、河野外相は日本の立場を説明し、考えを曲げることはありませんでした。
ASEANも困惑?
このように、お互いに立場を譲ることはない日韓の外相に対し、タイ外務省報道官は「とても緊迫していた。日韓外相は台本なしで応酬していたようだ」と重い空気であったことを告白しています。また、中国の王毅外相によると「対話を通じて解決するようみんなで説得した」といいます。
そして、日中韓とASEANの会議の議長を務めたタイのドン外相は、河野外相と康外相に「右側に座っている人と左側に座っている人は互いに向き合い、初対面時のようにほほ笑んでほしい」と語り掛けたそうで、日韓の険悪なムードに困惑してしまったようです。
このように、日本側が「ホワイト国」除外という大きな決断をした以上、今後も考えを曲げることは無いと思いますが、韓国側にも立場というものがあるため、今後もお互いどんな話し合いをしても平行線になることでしょう。今の日韓にはASEANの期待に反し、友好を深めるといった選択肢は無いようです。