昨年5月に公開された『孤狼の血』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞など多くの賞を受賞した俳優の松坂桃李さん(30)。そんな、”今もっとも日本映画界で重要な若手役者のひとり”として注目を浴びている松坂さんが、5月17日公開の映画『居眠り磐音』で主演を務めます。
また、『居眠り磐音』の他にも、今年公開予定の東京新聞の記者・望月衣塑子氏の『新聞記者』(KADOKAWA)を原案とした『新聞記者』や、恩田陸による直木賞受賞作品の映画化『蜂蜜と遠雷』といった話題作に出演しています。
このように、同世代の若手俳優のなかでもひとつ頭の抜けた評価を得ている印象がありますが、5月11日に放送されたトーク番組『サワコの朝』(TBS系)に出演した際に、同じ事務所・トップコートに所属する菅田将暉さん(26)に対して、”尊敬している反面、嫉妬する気持ちがある”と語っていました。
松坂さんに嫉妬と尊敬の念を持たれている俳優の菅田将暉さんは、2018年の日本アカデミー賞において『あゝ、荒野 前篇』で最優秀主演男優賞を受賞しています。その時のことに関して松坂さんは、「やっぱりすごいなと思うのと、もちろん悔しい思いもありました」と話します。
菅田さんと松坂さんのキャリアを遡って調べてみると、かなり境遇が似ていることが分かります。松坂さんの俳優デビュー作は2009年の『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日系)ですが、菅田さんの俳優デビュー作も2009年の『仮面ライダーW』(同)となっています。なんと同時期に「特撮ヒーローもの」の番組をきっかけに俳優としてのキャリアをスタートさせ、そこから映画・ドラマの世界へと羽ばたいて行ったという驚きの事実。さらに、同じトップコート所属の俳優でもあります。そんな菅田さんについて、松坂さんはこのように語りました。
「ライバルというか、僕はある種、菅田の背中を見ていた部分もありました。とにかく多彩です。お芝居の引き出しもそうですし、いまとなっては歌もやってるし、そこのチャレンジング精神といいますか、探究心がすごい彼はあるので、自分にないものが本当に多いなと。同じ事務所で近しい存在だからこそ、そういうものはすごい感じますね」
菅田さんといえば、『菅田将暉のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演していますが、松坂さんがたびたびゲスト出演しては、熱中しているアプリゲーム『遊戯王デュエルリンクス』の話を一方的にまくしたてる流れが定着しています。
さらに、番宣のためにゲスト出演しているのにも関わらず映画の話もそこそこに『遊戯王』の話ばかりしていて、時には番組側がオファーをかけていないのにも関わらず勝手に押し掛けて番組に乱入したこともあったそうです。しかし、そんな先輩に振り回される菅田さんが、呆れ果てるお決まりの流れはリスナーから人気を集めているといいます。
このラジオからも伝わる2人の仲の良さに、普段から交流があるのかと思いきや、実はプライベートで会うことはまったくない”不思議な関係”だと松坂さんは話しています。
仕事以外で会ったりしないものの、共演した際に現場ではよく話したり、事務所の忘年会で今後の目標について語り合うこともあるのだとか。連絡先自体は交換しているので連絡することは可能なのだそうですが、飲みに誘い合う可能性についてMC阿川佐和子さん(65)に聞かれると松坂さんは「絶対ないですね」と断言していました。
「お互いのプライベートには入らないっていう。ちょっと兄弟みたいな関係性があったりして」と松坂さんと菅田さんの”不思議な関係”について説明しました。連絡を取ることも無いという意外な事実に驚きを隠せませんが、あまりにも似通ったキャリアを歩む2人は、俳優としてはライバル同士。そんな2人の近すぎない”心地の良い距離”というものがあるのかもしれません。