近年では何かと少子化が話題になっており、政府としてもそれに歯止めをかけるべく様々な制度を導入しています。未婚率の上昇や晩婚化で産む機会がないまま年齢的に出産が難しくなってしまった人や、不妊症で産みたくても産めない人、非正規雇用が増えている現代において経済的に産めない人などがいる一方、敢えて子どもを産まないという選択をしている夫婦もいます。近年増加傾向にある「産まない選択」をする人たちには、いったいどんな理由があるのでしょうか。
産まない選択をする人たちの理由
写真:京都水族館
近年では国の制度もどんどん様変わりしてきて、昔よりは子育てをしやすい時代になったと言われています。確かにショッピングモールなどには必ず赤ちゃんのオムツ替えルームや授乳室などがありますし、男性トイレにオムツ交換台が設置されていることも珍しくなくなりました。昔は大人の場所であった居酒屋などでもキッズメニューが用意されています。
写真:そっか
これだけ子育てをしやすい時代になり、経済的・体質的・年齢的にも問題がなく産もうと思えば産めるのに産まない選択をする人たちの背景には、様々な理由があります。特に仕事好きな女性に多いのですが、これまで築いてきたキャリアを手放したくないという思いから子どもを産まない選択をする人たちがいます。近年産休や育休の制度が充実してきているとは言え、女性の場合子どもを産むとなったらしばらくは仕事から離れなければなりません。その間にほかの人に今の地位を取られてしまうのではないかという不安や、まだまだ上に上り詰めたいという上昇志向の強い女性にとっては、少しの間でも仕事から離れることは耐え難いのです。女性でもキャリアを積んだり役職に就いたりすることができるような時代になったからこそ、自分の人生は自分のために使いたい、自分のやりたいことをしたいと考える女性が増えてきたのです。
産まない選択をする勇気
写真:現代ビジネス
産まない選択をしたことで、周囲からいろいろと心ないことを言われたという経験をしたことがある人も多いと思います。現代では生き方も多様になりいろいろな人生があるにも関わらず、結婚したら子どもを産むもの、と考えている人たちは今もたくさんいます。子どもを産まない選択をした人に対する世間の風当たりが強いのも事実なのです。結婚後子どもがなかなかできないとなると、周囲に「子どもは作らないのか」と言われたり、中には「子どもを産んで育ててこそ一人前」と自分の理屈を押し付けてくる人もいます。
写真:ヒプノ赤ちゃん
自分の時間を自分のために使いたい、自分のやりたいことをしたいと思うのは何も悪いことではなくむしろ当然のことなのに、なぜかとても冷淡な人のように思われたりする場合もあります。子どもを作っている人は自分を犠牲にしているわけではなく子どもを産むことが自分のやりたいことだったというだけなのです。
結婚をしたら子供を産むのが当たり前という風潮がなったなりつつはあるものの、まだまだ根強く残っている昨今、子どもを産まない選択をするのはとても勇気のいることなのです。どちらがいいとか偉いとかいうものではないはずなのに、なぜか子どもをたくさん産んでいる人の方が優れていると捉えられてしまうため、産まない選択をした人は肩身の狭い思いをしてしまいます。
まとめ
写真:ベビーローション赤ちゃんの保湿におすすめ
結婚をしたら子どもを作るもの、という考えはまだまだ根強く残っています。しっかりと夫婦で話し合って結論を出したのにも関わらず、なぜか他人が口を挟んでくるということに辟易している人も多いと思います。現代では女性も外に出て働くようになり役職に就くことも当たり前になってきたため、仕事を優先して子どもを作らない夫婦も増えています。子どもを産むか産まないかというのは、どちらが立派というようなものではなく、ひとつの選択肢として捉えられるべきです。