X
    Categories: ISSUE

笑い声が悲鳴に……。エキスポランドでの事故


エキスポランドでの事故と言われると、記憶に残っている人は多いのではないでしょうか。
テーマパークでの痛ましい凄惨な事故は、なぜ起きてしまったのか。笑い声で溢れているべき場所が、悲痛な悲鳴で溢れてしまったあの日が、繰り返されませんように。

エキスポランドってなに?


写真:4travel.jp

エキスポランドは大阪府吹田市に付帯していた、大型遊園地です。
1970年に開催された大阪万博のアミューズメントエリアとして建設され、万博終了後の1972年3月15日よりエキスポランドとして営業を開始しました。事故が起きたのちに客足が遠のき、2008年8月に営業を再開しますが、同年10月に倒産、2009年2月に破産し営業を終了しました。当時は大阪といえばエキスポシティと言われるほど人気で、大変にぎわっていた歴史ある遊園地でした。point 289 | 1

ADVERTISEMENT


写真:cdninstagram.com

エキスポランドでの事故といわれると、閉園のきっかけともなってしまった「風神雷神II」での事故しょう。
「風神雷神II」は中腰状態で体を固定して発進させるジェットコースターで、しっかりとした座席がないことからかなりのスリル感を味わえるということで人気でした。しかしそのアトラクションで起きた事故は、日本の遊園地史上でも最悪といわれるほどの事故となってしまいました。

ADVERTISEMENT

 

「風神雷神II」であの時何が起きたのか。


写真:blogimg.jp

事故が発生したのは2007年5月5日午後12時48分頃でした。ゴールデンウィークの真っただ中でかなりの来園者が訪れていた最中に、凄惨な事故は起きてしまったのです。
事故の概要としては、「風神雷神II」の車体とレールを固定していた車軸が断裂し部品が落下、2両目の車体がレールから外れてしまい45°傾いた結果、正2両目左外側に乗車していた19歳の女性が、車両と作業員が使用する手すりに頭部を挟まれ死亡しました。point 291 | 1

ADVERTISEMENT


写真:emgn.com

また事故車両後列に乗車していた女性も重傷を負い、事故を起こした「風神雷神II」に乗車していた男性4人、女性17人の計21人が病院に搬送され、事故を目撃した来園者13人も気分を悪くする等の症状を訴え病院に搬送される惨事となりました。

ADVERTISEMENT

 

凄惨な事故はなぜ起きた?


写真:cloudfront.net

事故後の調査によると、事故が起きた原因は車両の左側を支えていた車軸が折れたことですが、金属疲労に加えナットの締結が不十分なことが原因で金属疲労を起こしていたようです。実際の目撃者の証言によると事故が起きる2時間前に車体の横揺れが激しくなっていたことや、事故が起きた際に金属同士が摩擦する音を、下を歩いていた従業員の方が聞いているようです。
「風神雷神II」の車両自体が15年間使用され続けていたこと、点検が不十分に行われていなかったことも原因として挙げられています。ずさんな管理体制が引き起こしてしまった事故といっても過言ではないでしょう。point 354 | 1

ADVERTISEMENT